20日にフィリピンマニラに到着した、AMDA医療チームはフィリピン軍(AFP)と合同で、20日、21日とマニラで被災地に関する情報収集にあたった。22日にはボホール島へ移動しフィリピン海軍(NAVRESCOM)の協力の元、22日、23日には被災地の様々な町を訪れ、支援活動のニーズ調査を行った。
いずれの地域でも、自治体やNGOなどによる支援物資が行われており、食料や水の提供も実施されていた。またフィリピン保健省による医療支援・医薬品の配給も行われており、医薬品も充分にあることが分かった。さらに、避難用のテントなども徐々に行きわたりつつある。
被災者に聞き取りをするAMDA調整員 | サンイシドロの無料医療支援 |
テントで暮らす人々 | テントで暮らす家族 |
地震発生から約10日が過ぎ、避難生活が長引く一方で、十分なトイレの施設がなく、不衛生な状態が続いている。また衛生を保つための物資の援助はなく、地元医療機関には下痢や上気道感染の患者が増えてきており、集団感染が懸念されているという。これらの情報を加味し、地区に続く橋が寸断され、陸の孤島となっていたマリボホック(Maribojoc)地区で、感染症予防を目的とした物資(歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー石鹸、洗濯石鹸など)の提供を決定した。このマリボホック地区は被害が最も大きかった地域の一つである。
教会アンティケラの崩れた | 土砂崩れの跡 |
崩落した橋 | 崩れた高校 |
なお、この地震による被害は死者198人、負傷者は709人、行方不明者11人。被害はボホール島セブ島、シキホール島にも及んでいる。建物の被害としては12,657軒が全壊、42,027が半壊となっており、道路や橋なども大きな被害が出ており、ボホール島では、島の約80%が倒壊している。3,158,009人、631,605世帯が被災しており、現在129カ所の避難所に79,297人が避難している。また、震度5近い余震が続いており、現存する建物の耐震性にも不安がある中、更なる被害を恐れて屋外で避難生活を送っている人々も258,037人となっている。(フィリピン国家災害対策本部 10月24日発表)
■派遣者 プロフィール
古城 デイジー:調整員兼通訳/岡山倉敷フィリピーノサークル顧問/倉敷市在住
山崎 希:AMDA国際部 プロジェクトオフィサー/看護師/岡山市在住
■岡山倉敷フィリピーノサークルとは
2005年6月12日に、岡山県内に住むフィリピン人が集まり発足。これまで、地域で様々な国際親善活動やボランティア活動を行うとともに、2006年にはフィリピンでの大規模自然災害に対し物資援助の支援活動も行い、日本善行表彰を受賞。倉敷市教育委員会指導平和交流推進室ボランティア国際交流団体2010年フィリピン洪水緊急支援活動、2011年ミンダナオ島洪水緊急医療支援活動、2012年ルソン島洪水水緊急医療支援活動(8月)、ミンダナオ洪水水緊急医療支援活動(12月)、2013年ルソン島洪水医療支援活動(8月)で、同サークルのメンバーがAMDAの緊急医療チームのメンバーとして参加している。
【AMDA街頭募金中止のお知らせ】
フィリピン ボホール島地震緊急支援活動のための街頭募金を10月25日(金)に実施する予定でしたが、台風が近づいておりますため、安全を考慮したうえで中止することといたしました。
【皆様からの募金を受け付けております】
●郵便振替:口座番号01250-2-40709
口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●楽天銀行:ロック支店 店番202 普通預金7002547
口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●銀行振り込み:中国銀行(銀行コード168) 奉還町支店(店番102)
普通口座2070291 口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●クレジットカード募金:
AMDA全日信販カード:https://amda.or.jp/content/content0001.html
【お問い合わせ】
AMDAボランティアセンター
〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1
TEL:086-252-7700 FAX:086-252-7717
E-mail: member@amda.or.jp
http://www.amda.or.jp