インド・ビハール州ブッダガヤ:「お年寄りの家」の活動紹介 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インド・ビハール州ブッダガヤ:「お年寄りの家」の活動紹介

インド担当:岩尾 智子


お年寄りとヴェーダ氏(向かって左)

インド・ビハール州ブッダガヤにあるAMDAピースクリニック*の元職員であるヴェーダ氏はブッダガヤ郊外のシュリプール村で「お年寄りの家」を運営しています。AMDAも井戸建設や食糧支援など、以前から継続的に「お年寄りの家」に対する支援を続けています。

地元の警察署や大学病院などから身寄りのないお年寄りがいると連絡を受けると、ヴェーダ氏はその人たちをオートリキシャー(地元住民の足として使用されている三輪バイク)で迎えに行き、「お年寄りの家」に連れて帰ります。この施設にはお年寄りや心身障がい者15人ほどが暮らしています。日本にあるような設備の整った老人ホームとは違う上に、提供される食事も豆や野菜を中心とした質素なものです。しかし、ヴェーダ氏のホスピタリティにはそれ以上の価値があります。コロナ禍ではAMDAをはじめ、NGOやブッダガヤのお寺などが配布する食糧支援によって、「お年寄りの家」に住む人たちの食糧の一部を確保することもありました。停電により数日間、井戸水を使用できなくなるなど、本当に厳しい環境の中、お年寄りを最後まで看取り、埋葬まで行うヴェーダ氏には頭が下がります。


お世話をするヴェーダ氏


お年寄りの方々と

先月、「コロナ禍にも関わらず、地元の方々からの支援により、土壁でできていた『お年寄りの家』は、レンガの壁になり、屋根はトタン屋根に改修できました」という嬉しい報告が届きました。AMDAは今後も「お年寄りの家」を見守っていきます。

*AMDAピースクリニックは2009年に開院し、アユルベーダ治療を提供。2014年からは地元のニーズに対応するため母子保健事業を行うクリニックとして再スタートを切り、現在も活動を継続しています。


改装後のお年寄りの家


改装前のお年寄りの家