岡山では、今年も昨年と同じように桜の季節がやって来て、あっという間に終わろうとしています。毎年同じように桜を見ることができるのも、平和な証拠だな、とつくづく思います。桜の季節と言えば、別れと出会いの季節。AMDAの活動に関わってくださった学生さんたちがAMDA事務所のある岡山を離れる前に、挨拶に来てくださいました。
挨拶に来てくれたうちの1人は、長期インターンとして大活躍してくれた学生Aさんで、私がAMDAに入職してから一緒に活動した初めてのインターンでした。最初にAMDA事務所で見かけたときは、“大学生なのに、礼儀正しいな”と思ったものの、正直、少し頼りない印象を受けました。インターンが始まってから、Aさんは毎回、毎回定時に事務所に来て、もくもくと仕事をこなし、帰って行きます。
少し経ったある日、Aさんがスリランカ平和構築プログラムの一環として行われるあるプロジェクトに参加することになりました。AMDAと岡山大学の教授が共同運営する人財育成プログラム「おかやま国際塾」に参加する学生もこのプロジェクトに参加することが決まっており、その年の「おかやま国際塾」担当者であった私が現地に同行することになっていました。これがきっかけとなり、Aさんの成長を間近でみることとなりました。
参加が決まってからAさんは、スリランカについて調べたり、AMDA職員指導の下、助成金申請をしたり、スリランカ出身の職員に自分で調べても分からないことを質問するなど、準備を進める一方、「おかやま国際塾」の準備もサポートしてくれました。なんとか準備も整い現地へ出発。最初の宿泊施設はシャワーの際、水しか出なかったらしく、早速、現地の洗礼を受けていました。現地のカレーも激辛で、これまた驚き。現地に行くことでしか分からない五感での経験を楽しむと同時に、活動中はサポート役に徹していました。
活動後、驚いたのはAさんが仕事へ取り組む姿勢の変化です。活動前と比べて、自信をもって仕事に取り組んでいるように見えました。事務所内での活動報告も堂々と発表できており、頼れるインターンに成長し、その後も2013年フィリピン台風30号緊急救援活動後の国際会議など様々な場面で活躍してくれました。
そんなAさんが2年ぶりに事務所に挨拶に来てくれた際、更なる変化を遂げていました。大学院で培った経験、就職活動を通して、社会で十二分に活躍できる能力を身につけたAさんは社会に出ても大活躍されることでしょう。