GPSP事務所inクアランプール – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

GPSP事務所inクアランプール


GPSPを強化するフィリピン開発アカデミーとの
連携協定調印式 マニラの同アカデミーで

AMDAを1984年に設立して30周年になる。世界経済のデフレ縮小化の中で世界の富がアジアに東進している。今月下旬、世界平和パートナーシップ(GPSP: Global Partnership for Sustainable Peace)事務所をマレーシアの首都であるクアランプールに開設する。

世界平和パートナーシップの目的は、多様性の共存に不可欠な、所属する共同体を超えて助け合う「開かれた相互扶助」、苦労を共にする「パートナーシップ」そして現地の価値判断を優先する「ローカルイニシアチブ」の3点を全世界に普及させることである。「日本からアジアを考える」から「アジアの中でアジアを考える」の趣旨のもとにクアランプールを選定。

理由は次の3点である。
1)東南アジアの華僑文化、南西アジアのインド文化そしてイスラム文化の共存。
2)3〜4時間以内にAMDAの各国支部との連携可能。
3)格安航空Air Asiaのハブ空港の存在。

GPSPは、上記の3つのコンセプトにもとづいて、各国のAMDA支部、国を代表するNGO、大学、政府などとの連携のもとに平和構築、生活向上支援、教育支援そして健康支援の4分野でのプロジェクトやプログラムを推進するネットワークである。
例えば、2013年4月に発足した「アジア相互扶助災害ネットワーク」のように、活動分野ごとにネットワークを設立する予定。
AMDAは事業実施するとともにこれらのネットワークの事務局機能を担うことになる。

アジアはダイナミックに変化している。
例えば、小規模融資は従来の貧困対策を超えて社会企業家育成の契機となり、小規模融資を実施するNGOが商業銀行を設立している。
逆に、商業銀行が積極的に小規模融資を行うNGOに融資をしている。ASEAN(東南アジア諸国連合)では近い将来に参加国間の関税が撤廃される。

各国ともに経済発展のために中小企業の重要性に注目。
血液としての金融システムの整備が急務となっている。
日本政府もアジアの中小企業育成支援へと方針を変更。
日本の中小企業が国際貢献の主役になる日が近い。

AMDAとして「アジア相互扶助小規模融資ネットワーク」が設立すれば、商業銀行としての、「GPSP銀行」の開設も視野にある。
更に今後アジアの加盟諸国での医師免許の統一化の可能性もある。
大学もカリキュラムの再編成に着手する。各大学の目標の一つに国際化がある。
大変革の波である。

文部科学省が各大学にグローバル人材育成を要請。
しかし、大学教育は知識を与えるが智慧は与えられない。
知識を智慧に昇華させるのが経験である。

AMDAはGPSPネットワークを活用した「グローバル人財育成プログラム」を用意。
目的は3点。
1)意欲形成。
2)創意工夫を育成するネガティブリスト行動様式の学習。
3)危機管理意識育成。
内容は「期間は7日間、研修場所は2ケ国。
費用は10万円。
AMDAから無利息3ケ年返済5万円ローンの貸与」である。

10年から、おかやま国際塾としてモンゴル、インドネシアそしてスリランカで岡山県内の大学生を対象にグローバル人財育成プログラムを実施。
参加した学生に著明な効果がみられた。
事前学習が要諦である。
この3年間の効果を加味して創設したのが「GPSPグローバル人財育成プログラム」である。
GPSP事務所inクアランプールがこのプログラムを担当。
全国の大学と連携して年間に100人から200人の学生を、意欲ある学生なら中長期のインターンとして受け入れたい。次世代の教育に貢献できれば望外の喜びである。