2018年度年次報告 生活支援 有機農業事業(2019/7発行) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

2018年度年次報告 生活支援 有機農業事業(2019/7発行)

 

AMDAフードプログラム


概要
◇実施場所 岡山県真庭郡新庄村、インドネシア・マリノ村
◇実施期間 2012年4月1日〜継続中

◇事業内容
「食は命の源」をコンセプトに、アジアに有機農業を普及することを目的としたAMDAフードプログラムを2012年より開始している。同年度より岡山県真庭郡新庄村の野土路地区に農場を開設、アヒルを使った無農薬有機稲作栽培を中心とした農業を行っている。同時に、インドネシア・マリノ村でも有機農業を実施している。

1)AMDA連携野土路農場

◇実施場所 岡山県真庭郡新庄村
◇実施期間 2012年4月1日〜継続中

◇従事者 (2018年度)
アロイシウス・シタミ/AMDA連携野土路農場長
◇参加者数 (田植え体験) 約20人

◇事業内容
2012年のAMDA野土路農場(現AMDA連携野土路農場)開設以降、アヒルを使って無農薬でコシヒカリやヒメノモチ、野菜を栽培している。

今年度は6月2日に田植え体験を開催、地元農家をはじめ岡山市、玉野市などから約20人が参加。昔ながらの手植え及び害虫駆除に役立つ生後15日程度のアヒルの放鳥を行った。「田植えは楽しく、夢中になって時間の経つのを忘れた。」との声があった。

また、収穫の時期に合わせて9月29日にAMDA感謝祭と題し、収穫体験の他、炊き出しやバンド演奏、様々な国の踊りなどを企画、新庄村の方々と協力し準備を進めた。90人以上が参加する予定だったが、台風24号の接近に伴い2日前に中止を決定した。

また、AMDAは毎年プロジェクト関係国の在日公館を表敬訪問し、野土路農場で収穫した米を贈呈しているが、今年は不作であったため、代わりにAMDAフードプログラムが目指す米として同じ野土路地区の無農薬米を贈呈した。有機米を贈呈したネパール大使閣下は、「お米は大使館のみんなで食べました。とても評判が良かったです。」と述べた。

2)AMDAマリノ農場

◇実施場所 インドネシア・マリノ村
◇実施期間 2014年〜継続中

◇従事者 (2018年度)
アラニ・アクバル・ファクリ/AMDAインドネシア支部
◇派遣者 (2018年度)
神倉裕太郎/調整員/AMDA本部職員

◇事業内容
2013年に野土路農場にて受け入れたインドネシアからの研修生イカワティ氏が、新庄村で研修を受けた後、彼女の故郷であるゴワ県マリノ村にて、現在も有機農業を継続している。マリノ農場での有機農業の他、地元農家への有機農業普及を進めており、有機農業実施農家は、2019年3月時点で10数軒を数えた。現地スタッフは、マリノ村の有機米を都市部への販路拡大に向けて尽力している。現地スタッフの一人であるアクバル氏は、「今年度、新たな販路が見つかった。これを機に、もっと有機米を手にする人が増えれば。」と語った。

また、AMDA職員1名も2019年1月に現地に赴き、マリノ農場や現地の市場状況を視察した。