2017年度年次報告 健康増進 医療支援事業(2018/7発行) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

2017年度年次報告 健康増進 医療支援事業(2018/7発行)

インドネシア口唇口蓋裂無料手術プロジェクト


◇実施場所 インドネシア・バンタヤン地区
◇実施日 2017年5月8〜10日

◇派遣者
ニッティヤン・ヴィーラヴァーグ/調整員/AMDAインターナショナル事務局長
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成
AMDA本部職員、AMDAインドネシア支部、台湾IHA(台湾国際医療支援チーム)、マカッサルセレベス・クレフトセンター

◇受益者 23人
◇受益者の声
「(手術を受けた)当人や子供達の人生に大きな転機をもたらしてくれた。心から感謝したい。」

◇事業内容
今回で3度目となる口唇口蓋裂無料手術が2017年5月8、9日、インドネシアのスラウェシ島南部バンタヤン地区で行われた。毎年恒例となったこのプロジェクトは、長い間共に活動してきた台湾IHA(台湾国際医療支援チーム)と実施している。

今回の活動は、AMDAインドネシア支部が選出したバンタヤン総合病院で実施。台湾から医師3人を含めた医療チーム11人、AMDA本部から調整員1人、さらに現地ではマカッサルのセレベス・クレフトセンター(CCC)から19人(外科医5人、麻酔医4人、看護師10人)が参加した。

5月8日朝から手術希望者全員のスクリーニングが行われ、対象者を8日と9日の手術日程に分け、合計23人の患者の手術が朝から夜遅くまで行われた。

翌日である10日には、地元の知事が謝恩会を開催、知事とバンタヤン総合病院長は謝意を表し、AMDAインドネシア支部長及び手術を受けた本人や家族からも参加者たちに感謝の言葉を贈った。

また、前年に手術を受けた患者の写真も紹介され、多くの人々が自信を取り戻し、幸せな生活を送っていると報告もあった。

 

モンゴル国視能訓練技術移転プラン事業


◇実施場所 モンゴル・ウブルハンガイ県グチンウス村
◇実施時期 2017年9月1日

◇派遣者
高裕子/川崎医療福祉大学感覚矯正学科教授、守田好江/日本視能訓練士協会顧問、菅波茂/医師/AMDAグループ代表、難波妙/AMDA GPSP支援局長、矢部賢次、矢部朝子/AMDAボランティア
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成
AMDA本部職員・ボランティア、川崎医療福祉大学感覚矯正学科、人類愛善会モンゴルセンター、モンゴル眼科協会、AMDAモンゴル、AMSAモンゴル、AMSAモンゴル卒業生

◇受益者数 113人

◇事業内容
AMDAは、モンゴルで2008年以来、眼科を通じた医療支援活動を行っており、2012年からは毎年、子どもの目の健康を守るために、首都ウランバートル市内や郊外での眼科健診を行ってきた。また同時に就学前子どもの眼科健診を制度化することの重要性を関係各方面に訴え続けてきた。

今年度も人類愛善会モンゴルセンターのご協力のもと、ウブルハンガイ県グチンウス村(首都ウランバートルから車で11時間)において川崎医療福祉大学感覚矯正学科の高裕子先生を中心に眼科健診が行われた。今年は、113人(5〜17歳の子ども78人、成人は35人)が健診を受け、そのうち斜視は5人、そして7人が病院への紹介が必要な状況にあることが今回判明した。

この健診後、モンゴル保健省に過去3年間の健診結果として、弱視、乱視の割合が世界の平均値より高いこと、眼鏡をかければ解決できる子も半分はいることなどを報告した。保健省は今までの事業を通じ眼科健診の重要性を認識、9月15日を「子供の目の日」として制定し健診を行っていくことを発表した。