九州豪雨で緊急支援チームを派遣(2017/12発行ダイジェストNo.49) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

九州豪雨で緊急支援チームを派遣(2017/12発行ダイジェストNo.49)


避難所にて段ボールベッドの組み方を
説明する野口健さん

7月5日から九州北部で降り続いた大雨のため、10日現在で死者25人、行方や安否が分からない人が20人超で、1885人が避難する甚大な被害が発生しました。

AMDAと総社市は合同緊急支援活動を決定。6日夜に九州入りし、被害状況や避難者ニーズを調査しました。7日15時現在も7万人以上に緊急避難指示が出ており、AMDA・総社市・野口健(登山家)合同チームは、最も被害の大きかった福岡県朝倉市で活動を開始しました。最大の避難所となった杷木(はき)中学校は、180人が避難し、暑さ対策などが課題となりました。

孤立地区から自衛隊ヘリで搬送されてきた80代女性は「家が流され、もう住むことが出来ない」と話し、避難者の70代男性は「自宅が床上浸水し、立ったまま夜を過ごした」と疲れ切った表情でした。

初めての被災地

AMDA職員 三宅孝士

上空を舞うヘリコプター、サイレンを鳴らして走り去る緊急車両…。7月7日に福岡県朝倉市杷木地区に入った私は甚大な被害に驚き、胸が締め付けられる痛みを感じました。「早く被災者を救済したい」と強い焦りにも襲われました。断水は復旧のめどが立たず、住宅地や田畑などには増水で流されたごみや泥が散乱、感染症など衛生面の懸念が広がっていました。避難所の学校体育館も空調が効かず、熱中症患者の増加が心配でした。

赤磐市役所からAMDAに出向して約3カ月。初めての被災地での活動は、私にとってあまりにも過酷でした。一刻も早い復興を願っています。