ネパールでの活動(2017年1月発行ジャーナル冬号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ネパールでの活動(2017年1月発行ジャーナル冬号)

  • AMDAダマック病院の機器充実
  • ネパール医師が岡山済生会総合病院で研修

AMDAダマック病院の機器充実


新しく設置された腹腔鏡用の機器

ネパールのAMDAダマック病院は1992年からメチ県ジャパ郡で、ブータン難民と地域住民の双方に医療サービスを提供しています。

この病院は地域に根差したコミュニティー病院で、患者は私立の病院より経済的負担が少なく治療を受けることが出来ます。しかし、医療器具が不足しており、治療の困難な患者はカトマンズなどの他の病院に紹介せざるを得ないのが実情です。地域の皆様のために、医師の技術をより高め、高度な医療器具を揃えていく必要があります。

そこで、病院は腹腔鏡用の機器を購入し、腹腔鏡による検査と手術を開始する予定です。また医師の技術を高めるため、同病院サンジャヤ医師がAMDAバングラデシュ支部長ナイーム医師の病院で腹腔鏡手術(検査)、ディワス医師が岡山済生会総合病院内視鏡の研修を受けました。

高度な技術と先端医療機器が入ったことで、より高度な治療が提供できるようになり、地域の皆様も「自宅近くで高度な医療技術が受けられることになった」と喜ばれています。

 

ネパール医師が岡山済生会総合病院で研修


岡山済生会総合病院で研修を受けるディワス医師(左)

ネパールのディワス・ラズ・ボホラ医師が9月5日から11月17日まで、岡山市の岡山済生会総合病院で研修を受けました。平成28年岡山県国際貢献ローカルトゥローカル移転事業の助成を受け、来日したものです。

ディワス医師はAMDAダマック病院に所属する内科医です。同病院は、在ネパール日本大使館よりICU増設のための支援を受けることになりました。ディワス医師はICUの担当で、岡山で内視鏡による検査、治療技術を習得することで、ネパールの医療従事者に対し技術を広く普及させ、効果的な病院運営が期待されています。

ディワス医師は初めての来日で言葉や文化の違いに戸惑いながらも病院職員のサポートを受け、内視鏡の各種検査やポリープ切除術、EMR(内視鏡的粘膜切除術)、薬の知識など多くのことを学びました。

ディワス医師は11月17日、岡山県で開かれた修了式に出席した後、AMDAに報告で訪れました。同医師は「技術研修の毎日はとても楽しく、新しいことを学べました。感謝の気持ちでいっぱいです。残りの人生を消化器分野の医療で祖国のために尽くしたい」と抱負を述べました。