アムダフードプログラム アジア有機農業技術移転プログラム(2015/4発行ジャーナル春号) – AMDA(アムダ)
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

アムダフードプログラム アジア有機農業技術移転プログラム(2015/4発行ジャーナル春号)

アムダフードプログラム アジア有機農業技術移転プログラム

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インドネシア スラウェシ島マリノ村へ有機農業技術者派遣


はで干しの指導を行う様子

AMDA野土路農場で半年間の有機農業研修を受けた研修生を中心として、2014年2月からインドネシアスラウェシ島マリノ村で有機農業の取り組みを進めています。第2回目となる有機農業技術研修のため、2014年11月13日から17日の5日間に渡り、AMDAスタッフと新庄村アジア有機農業連携活動推進協議会の技術者がマリノ村を訪れました。

研修会では、第1回研修で実施した炭や堆肥づくりの復習に加え、木酢液の取り方と活用法、土着菌の利用方法と肥料の作り方、雨期と乾期に合わせた畝の作り方、はで干しの紹介などを行いました。特に土着菌は利用方法が簡単で、利用効果が期待できるため、参加者の方々の関心も非常に高く、熱心に研修に取り組んでいました。

最終日には、研修参加者や住民の近所の方達と一緒に、日本式の餅つきをし、文化交流も行われました。

5日間の研修を終え、熱心に参加した地元の農家の方々からは、「自分も是非日本のやり方を試してみたい」「新しい知識を教えてもらえてうれしい」などの感想が聞かれました。
 

フィリピン ルソン島へ有機農業技術者派遣


ワークショップの様子

AMDA、新庄村の合同プログラムとして2014年6月から約半年間、フィリピンから有機農業の相互研修のため有機農業指導者を研修生として新庄村へ招へいし、研修を行いました。

さらなる相互研修と有機農業技術の移転を目的とし、2月20日から3月1日の日程で、AMDAスタッフ、新庄村の有機農業技術者が、フィリピンのルソン島を訪れました。主に有機農業の基本となる土づくりに必要な太陽熱養生処理や、わらを使った堆肥化促進方法などのワークショップを実施。ワークショップでは来日していた研修生のほか、毎回20人を超える農家の方々が参加し、積極的な質問が飛び交いました。さらに参加者の方々と有機農業についての情報交換を行い、日本とフィリピンの農業の相違点やフィリピンの農家が直面する課題などについて、様々な声を聴くことができました。

農業研修のほかにも、日本の食文化紹介として、お米と米麹を使ったどぶろくの作り方やサツマイモの天ぷらづくりを紹介し、現地の参加者と一緒に行い、交流を図りました。

ワークショップの参加者からは「実際に土壌改良をする方法などは知らなかった。今回の研修では実際に土の酸性度を測り、どうやったら適正な酸性度に変えていけるのか、地元にある材料で一緒に身体を動かしながら土壌改良を行ったので、とてもわかりやすかった。ある資材をどう組み合わせて使えば良いかわかってよかった。」と喜びの声が聞かれました。