AMDAフードプログラム(2013/7発行ジャーナル7月夏号掲載) – AMDA(アムダ)
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AMDAフードプログラム(2013/7発行ジャーナル7月夏号掲載)

AMDAフードプログラム

2013年度稲作が始まりました!


新庄村幼稚園児も参加したあひるの進水式

「食は命の源」をコンセプトにアジアに有機農業を啓蒙・普及することを目的とするフードプログラムの新庄村・AMDA野土路農場において2013年度の稲作がスタートしました。

6月1日にはお田植え式を行い、昨年度までは6反だった作付面積を1町(10反)に広げて、コシヒカリ米とひめのもち米を植えました。さらに12日にはアヒルの進水式を行い、参加した新庄村保育園の園児たちの手により、ヒナたちが田んぼに放たれました。8月末頃までは田んぼで元気に泳ぐアヒルの姿が野土路農場でご覧いただけます。

インドネシア研修生・AMDA野土路農場へ


写真左からデンラワリ氏、稲田氏、イカワティ氏

AMDA野土路農場のある新庄村で施行されている「アジア有機農業プラットフォーム推進条例」に基づき、2013年3月に新庄村長、村議会議員等と、AMDAスタッフ2名がインドネシアスラウェシ島マリノ村を訪れ、有機農業技術の移転に向けての視察を行いました。

そして、2013年4月からは新庄村と合同で、インドネシアマリノ村から有機農業研修生2名を招へいしています。土づくりから始まり、様々な研修を新庄村で行っています。

研修生の声 アンディ・デンラワリ・マッパポリョンロ


あひるに餌をやる研修生の
デンラワリ氏(右)とイカワティ氏

まず、今回の研修に参加できたことを心から感謝しています。

新庄村では、有機肥料のつくり方、土壌を豊かにするための炭を利用した方法、木酢液で害虫や病気をなくする方法のほか有機農業に関する色々な研修に参加しています。また、機械を使っての耕作地の準備や田植えは、インドネシアで行っている手植えの方法とは全く異なるものでした。さらに昆虫や雑草を防ぐために、アヒルを放しています。そのアヒルを守るために、野生の動物が作物を荒らさないように、ネットの設置もしました。この3か月間、新庄村で経験した農業の方法は、自分たちがインドネシアで行っているものとは違いました。 新庄村では、村のみんなさんが優しく受け入れてくれ、さらに村の方が桜祭り、山菜祭り、毛無山の森林セラピーなどへに誘ってくださり、地域の方たちとの交流などの活動もとても楽しく、いずれも生涯忘れられないと思います。 これからも、たくさんのことを学び、自国に持ち帰りたいと思います。

研修生の声 イカワティ・タリブ

4月18日に新庄村に到着し、農場に出るようになってからは、トラクターを使って土地をきれいにしたり、柔らかくしたり、炭や有機肥料を撒いたりして、土を準備しました。また、有機肥料のつくり方を学んだり、草刈機の使い方の講習を受けたりしました。アヒルを放すため、アヒル小屋も作りました。

中でも最も驚かされたのは、機械を使って田植えができることで、日本は本当に進んでいると思いました。機械で田植えができるなら、広大な土地では終わるまで何年もかかるような作業もずっと良く、早くなるだろうなと思いました。この1ヶ月は、農地や稲の準備で忙しかったですが、田植えを終えた後ほっとしました。あとは、稲の手入れと、仕事の出来がわかる待ち遠しい収穫が残っています。

私が新庄村に来てから、みんなが兄弟のように接してくださり、皆さん優しく、正直で、日本人は素晴らしいと思いました。本当にありがたいです。

帰国後に役立つような知識・学問をしっかりと習得したいと思います。これからも一生懸命研修に励みます。