モンゴルでの活動
日本モンゴル友好病院開院
開院式でのテープカット |
日本モンゴル国交樹立40周年の本年8月26日、AMDAモンゴル支部のオユンチメグ医師が、Japan Mongolia Friendship Hospital(日本モンゴル友好病院)を開院しました。構想から12年の年月を経て、モンゴル、ウランバートルのダンバダルジィア地区に、内科、眼科、歯科、小児科、婦人科などとともに30床の入院施設を備えた病院です。
開所式には、地元の関係者、AMSAモンゴル等が参加し、馬頭琴の演奏や歌が花を添えました。オユンチメグ医師は、成功の50%は始める事と、この開院を参加者とともによろこび、今後、高齢者が多いこの地域の医療に役に立ちたいと抱負をのべました。
日本から参加したAMDA菅波理事長も、日本モンゴル友好病院の役割は、1、災害拠点病院、2、次世代教育病院、3、日本とモンゴルの友好促進の3つを挙げ、相互扶助の理念を具現化していってほしいと希望と期待を述べました。また、この開院式にあたり、岡山県総社市の高杉こどもクリニックとの姉妹医院協定が結ばれました。
モンゴル国眼科医協会より感謝盾が贈られる
贈られた盾 |
AMDAは、2009年よりモンゴル国眼科協会と協力して、様々な医療支援を行ってきました。2009年は、白内障手術のための事前調査。
2010年は、ノモハン事件(ハルハ川戦争)従軍関係者、24名への無償白内障手術、第1回検眼師養成集中セミナー(眼科医120名が参加)、ダンバダルジア地区の小学校の子どもの眼科検診33名。異常のあった19名の子どもへの眼鏡無償提供。
2011年は、第2回検眼師養成集中セミナー(眼科医、眼鏡店主100名参加)学校での眼科検診をメディアを通じて呼びかけ。菅波代表による弱視の子どもの健康相談。13人の子どもへ眼鏡無償提供。
2012年は、子供の弱視専門セミナー(眼科医23名)16名のこどもへの眼鏡無償提供。
これらの活動が評価され、モンゴル国眼科協会のブルガン会長(Dr. Bulgan Tuvaan)よりAMDAへ感謝盾が贈られました。
18歳以下の人口が全人口の1/3を占めるモンゴル国で、若年層の眼科治療に貢献することは、医療分野のみならず、教育分野の支援にもつながります。これからも眼科分野を中心に医療支援を続けます。
オルソン県バヤンウンドゥル郡の洪水被害に対する生活支援活動
被災者訪問する山路看護師 |
2012年7月13日から14日、ウランバートルから400Km離れたオルソン県バヤンウンドゥル郡で89.7mm/Hの強い雨の影響で鉄砲水が発生した。NEMA(モンゴル国家危機管理庁)の報告によると、7月16日までに2名の死亡者がでており、260世帯(1世帯平均5人)に影響し、うちの約25%にあたる67世帯が全壊または一部損壊し、橋や道路も破壊され、15ヘクター以上の農地も被害を受けました。
家を流されるなどの被害を受けた67世帯に対してAMDAはモンゴル赤十字と協力して9月17日、生活支援活動を行いました。AMDAからはお米、小麦粉、砂糖、塩、IFRCからは毛布、ストーブが被災家族に渡されました。家を流された家族は、一時的に家やゲルを借りており、精神的にも大変なストレスを抱えていたことから、支援物資の配布の他に、歌や馬頭琴の演奏も組み込まれたセレモニーを開きました。被災者の方々は、「いくらお礼を言っても足りない」とお礼の歌を披露し、想いを表現される方もいました。その後、父親が病気の家族や、子どもが多く貧しい家庭等、セレモニー会場まで来ることができない家族を訪問し、直接手渡しお見舞いしました。