AMDA東日本大震災復興支援高校生交流プログラム(2011/10発行ジャーナル10月秋号掲載) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA東日本大震災復興支援高校生交流プログラム(2011/10発行ジャーナル10月秋号掲載)

AMDA東日本大震災復興支援高校生交流プログラム

高校生会担当 竹谷 和子(AMDAボランティアセンター参与)

2011年3月11日、東日本を襲った地震と津波等の甚大な被害に対してAMDAは即、医療チームを派遣し緊急支援を開始しました。AMDA高校生会も即、支援活動を開始し募金活動や岩手県大槌高校へお見舞いと励ましのメッセージをおくりました。ほぼ40日間の緊急支援活動後、現在、AMDAは復興支援活動を継続しています。AMDA高校生会も「自分たち高校生に何ができるか」を考え、被災地の同じ高校生と交流を持ちながら意見を出し合うことで、被災地の様子やニーズを直接感じ、今後の支援につなげたいと今回計画しました。

 

◆活動日程

被災地の一つ、岩手県におけるAMDA大槌高校生会2人と引率のAMDA大槌クラブの会員1人の3人が、7月22日来岡し、翌23日に岡山国際交流センターで交流会を行いました。この日最初は岡山、大槌相互に報告をしあい、次に昼食用の岡山祭りずしをみんなで作り会食しました。その後みんなで座談会で締めくくりました。またその後岡山県北の新庄村へ大槌高校生たちは移動し、地元の人々や高校生達と交流を深め、翌24日帰路に就きました。その間の交通費、調理実習費等の一部(5万円)については「国際ソロプチミスト岡山愛の基金」助成金を使用させていただきました。

◆活動内容

AMDAは今回の震災において「命を救い、生活を支え、絆を深める」に集約される活動を展開しています。AMDA高校生会として岡山と大槌の高校生達が交流会を持ち、大槌高校生からは被災後の暮らしなどの情報を、岡山の高校生達は今回の震災の支援の様子を含め高校生会の活動を報告し、お互いの理解を深めることができました。特に大槌高校生たちは遠く1000キロも離れている岡山からこんなに自分たちのことを心配していてくれたと感激し、大槌町へ帰って地域のために自分たち高校生がもっと頑張らなければならないと、語っていました。岡山の高校生達はもっともっと絆を深めるにはどうすればいいのか、今後の交流をどのように進めていけばいいのかを話し合い、先ずはそれぞれ日々の生活や学習を真剣に取り組むこと、そしてその中で、今高校生としてできること、私たちだからこそできることを考えながら、いろいろな情報発信をし、「元気を与える活動」を目指すことを、今後の活動の方針にしました。

報告会後には参加者全員で昼食として岡山の郷土料理「祭り寿司」を作り、楽しく会食しました。その際、震災直後に大槌町へ行かれた総社市のパティシェ伊藤さんから、ロールケーキの差し入れがあり大感激しました。最初は少し堅い雰囲気でしたが、調理実習をしながら、少しずつ緊張もほぐれ、和気あいあいと和やかな雰囲気になり、本当の交流が始まったと感じました。お互い、高校生の普段の生活や同じ世代としての話題に話が盛り上がり、距離がどんどん縮まっていきました。今回、一晩高校生会のメンバーの家へホームスティをしたことも仲良くなれた一つです。事前に岡山の高校生達が準備した手作りのメッセージ入りうちわ150本をプレゼントし、一層絆が深まったと思います。

今回のプログラムは岡山から被災地への支援だけでなく、AMDA高校生会として、大槌の高校生達も地元の中で今後どんなことができるのかを考え、実践していくことが大切であり、仲間のメンバーと共に行動していくことを、確認しました。先ずは、岡山の高校生会と大槌町高校生会とが、より太い絆で結ばれる活動をすること、そして、被災地に対して継続的な支援をしていきたいと思います。