プロジェクト・クラブ・支部だより(2009/7発行ジャーナル7月夏号掲載) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

プロジェクト・クラブ・支部だより(2009/7発行ジャーナル7月夏号掲載)

阪神淡路大震災の鎮魂と復興支援への感謝から「ネパール子ども病院に笑顔を」プロジェクトヘ

AMDA兵庫県支部支部長 江口 貴博


ネパール子ども病院の前で
子どもだちとともに写る
江口支部長(後列左)と鈴木医師(後列右)

 阪神淡路大震災のご支援へのお礼をしようとできたAMDAネパール子ども病院も、昨年11月に10年を迎えました。そして、今年の1月17日には、現地で10周年記念式典を行うとともに、震災で亡くなった方とネパールで治療の甲斐なく亡くなった女性たち・子どもたちへの合同慰霊祭を執り行うことが出来ました。今振り返ると、この10年は阪神淡路大震災への鎮魂と、その復興支援への感謝の10年だったように思います。そして、次の10年へと新たにスタートを切ったAMDAネパール子ども病院ですが、次の10年では子どもたちへの心のケアを考えて行きたいと思っております。その名も「ネパール子ども病院に笑顔を」プロジェクト。

 その第一弾として、昨年末、ネパール子ども病院をモチーフにした絵本「ありがとぅね」を制作しました。作者は、私の同級生で内科医、そして絵本作家のすずキよしひろさん。

 ネパール語・英語併記版と日本語版の2種類を制作しました。ネパール語・英語併記版は1月の10周年記念式典でもその内容を紹介、贈呈し、ネパール子ども病院に入院する子どもたちにプレゼントしています。主人公の牛と少年の心温まる交流を描いた物語が、子どもたちに大好評だそうです。また日本語版は、一口500円で寄付を頂いた方々にご提供し、集まったご寄付は新病棟建設の建設費に充てられますので、皆様のご協力をお願い申し上げます。

 そして、AMDA兵庫県支部の支援により2005年に立ち上がった日本クリニクラウン協会と一緒に、ネパール人の臨床道化師(クリニクラウン)を養成するプロジェクトを計画中。臨床道化師が現地で活躍する日もそう遠くありません。ネパール子ども病院が笑顔に包まれる日を目指して頑張りますので、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

2009年度AMDA神奈川支部総会報告より

4月12日小林国際クリニックにて開催(神奈川県大和市)

AMDA神奈川支部副代表 松本 哲雄

◇2008年度事業報告
?ネパールのダマックAMDA病院付属医療学校奨学金(低カーストの女子学生にヒロ・モリ奨学金)を毎年贈呈してきたが、昨年度は成績優秀者がいなかったので支出見送り。
 6月10日 柘植・松本が現地ネパールで行われたヒロ・モリ様慰霊祭に列席。
?神奈川県海外技術研修員
 タイ人看護師ジョイが8月〜3月県内の病院で研修。
?横浜国際フェスタ2008に参加
 10月25日・26日 パシフィコ横浜展示ホールにて(桜木町)。
◇役員選出
 代表:小林米幸 副代表:松本哲雄・篠原真理子・柘植靖子
 会計:岩淵満江 会計監査:武井紀子

◇2009年度事業計画
?昨年度ダマックAMDA病院には対象の奨学生がいなかったが、継続して奨学金を2名分計上、学校に対して教材費を計上。
?タイ人看護師の研修招聘
 小林代表が訪タイして調査、人選して神奈川県に推薦。
?横浜国際フェスタ2009に参加
 横浜開港150周年記念の一環事業。
 9月5日・6日にパシフィコ横浜展示ホールにて。

AMDA鎌倉クラブ設立10周年記念チャリティ・コンサート

一日中友好音楽交流のつどいー


姜建華

日時:平成21年9月13日(日)13時30分開演
場所:鎌倉芸術館小ホール
司会:柳井三枝子

【語りと音楽による民話】〜根津章伶開軒40周年に因み〜
 三絃:山本章智  筝・十七絃:根津章伶と筝曲絃伶会
 フルート:渡辺光 打楽器:津村泰彦 語り:柳井三枝子
【漢詩朗詠と日本舞踊】
 漢詩朗詠:佐藤敏彦 舞踊:藤間大京と扇の会
【ハワイアン】
 ウクレレと歌:津村泰彦とアカデミースターズ
 筝:根津章伶
 フラダンス:川端まい子とハーラウフラオクウ プアホネ
【中国の響き】二胡:姜建華 揚琴:郭敏
【和洋合奏】指揮:渡辺光
 鎌倉新フルート合奏団 筝曲絃怜会
【二朗協奏曲】指揮:渡辺光
 二胡:姜建華 鎌倉新フルート合奏団

入場料:前売2,500円 当日2,900円
主 催:AMDA鎌倉クラブ
問合せ先:AMDA鎌倉クラブ 根津
連絡電話:0467-24-2969、090-4619-8701

 

 

AMDA玉野クラブ設立(2009年4月1日)

AMDA玉野クラブ クラブ長 竹谷 和子


来岡中の駐日バングラシュ大使(前列左)
とともに(筆者左から2人目)

 1998年にAMDAスタディ・ツアーでネパールを訪問したことがきっかけで、国際理解への関心が高まり、現在に至っています。今までの活動としてはネパール子ども病院、ダマックAMDA病院への支援、そしてバングラデシュヘの教育支援を続けています。勤務先である中学校生徒会を中心に相手国への支援をしていますが、ただの支援に終わらず生徒たちに世界へ目を向けていくきっかけや本当に意味のある国際協力とは何かを共に学んでいく場になればと活動を進めています。昨年ミャンマーのサイクロン、中国の大地震、バングラデシュでのサイクロンや大洪水に対して本校の生徒たちの緊急募金等を行ったことを通して、学校から地域社会へと活動の広がりが見え始めました。地域の人たちの温かい応援があり、また自らボランティア活動を申し出てくださる人も現れ、この活動を学校も含めた地域に根ざしたものにしたいという思いで、今年4月1日付けでAMDA玉野クラブを設立させていただきました。

 このクラブは途上国、特にバングラデシュ国への支援を中心に活動を進めつつ、地元・地域と共に歩んでいきたいと思っています。今後の主な活動として、バングラデシュにおいての教育支援、ゴミを減らす取り組みなどを考えています。また、これら活動を地域の人たちに知っていただけるよう広報活動を進めていこうと計画しています。今後ともご支援のほどよろしくお願いします。

 

 

AMDA夕張クラブ設立(2009年4月1日)

AMDA夕張クラブ クラブ長 岡田 学


診療所前の畑で農作業着姿の岡田医師

 この度はAMDA夕張クラブを御承認いただき大変感謝しております。3年前に夕張で開業医となる前に、3ヶ月ほど南アフリカにて日本のNGOの活動に参加させていただく機会があり、それ以来自分の本業としての開業医と国際医療援助とを、なんとか両立させる道はないものかと模索を続けております。そんな折、AMDA様の御厚意でクラブを設立させて頂ける運びとなりました。何から手をつけて良いかわからない状態が続いていたので、本当に嬉しく思っております。

 私には夢があって、それは医師にとってもそれ以外の職種の人にとっても、どんな僻地に赴こうともそこで毎年一定期間、社会貢献に資するべき自由な時間を確保できて、そこから世界に飛び出していけるような医療法人をつくることで、いまその夢を共に追ってくれる仲間を探しているところです。AMDA夕張クラブで楽しく活動しながらその夢に近づいていくことができるなら幸せです。

 

 

AMDAの活用法

「講演・講師派遣」

 AMDAでは、小・中・高等学校、大学、講演会、行事などに講師を派遣しています。小中高校生を対象とした、[国際理解教育]、「ボランティア」など、総合的な学習の収り組みとして、又各種団体の研修や啓発活動として、ご活用していただけます。

 

 

「パネル貸出し」

 支援を必要としている途上国の現状、緊急支援の実際、AMDAの活動を知っていただくことなどを目的として、AMDAの団体紹介や緊急医療支援活動の写真パネルを貸し出しています。学校の文化祭、国際交流イベント、各種啓発活動などで、ご活用下さい。送料のみのご負担で、貸出は無料です。

 

 

東京都三鷹市の取り組み

三鷹市企画部企画経営室 平和・女性・国際化推進係 宮嵜暁美


三鷹市「憲法を記念する市民のつどい」で
AMDAのパネルを展示

 三鷹市では、憲法・平和についての啓発事業として[憲法を記念する市民のつどい]という催しを、毎年5月、市民との協働で開催しています。例年、憲法や人権・平和に関わるテーマで講演会や映画上映、パネル展示などを行っており、今年は5月16日(土)に好評のうちに終えたところです。今回のパネル展示では、発展途上国の人々の人権や国際理解、国際援助について理解を深めるのに最適であるということで、AMDAさんで所蔵するパネルをお借りすることになりました。

 パネルは、ミャンマーのサイクロン被害や中国四川省の地震など、比較的最近の緊急支援活動の様子がわかるものを中心にご提供いただきました。現地の方々の日常や医療支援が行われる現場、AMDAの皆さんがご活躍される姿が鮮明に伝わってくる内容で、会場に訪れたみなさんも熱心にご覧になっていました。当日、AMDAさんの活動に感銘を受けた市民団体の方から、同様のパネル展の開催を検討したいとのご相談を受け、AMDAさんをご紹介したということもあったぐらいです。

 近年、世界各地で大きな自然災害が頻発しています。その様子は、災害発生当初こそ大々的に報道されますが、1年と経たないうちに、テレビなどで取り上げられることは極端に少なくなってゆきます。今回のパネル展は、災害の記憶を新たにし、被災された人々の日常や被災地でひたむきに援助活動を続ける人々の存在を知り、思いを巡らすよい機会になったと思います。

 ところで、今回パネルをお借りする際、AMDAの皆様には本当にお世話になりました。お電話でこちらの要望や展示スペースの都合をお伝えしたところ、どのようなパネルを何点ぐらい展示するのがよいかなど、大変親身に相談に乗っていただきました。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。

 また、三鷹市では、その他にも平和関連の啓発事業を数多く行っております。いずれ別の機会でもパネルをお借りできればと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。