AMDA高校生会(2007/2発行ジャーナル2月号掲載) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA高校生会(2007/2発行ジャーナル2月号掲載)

AMDA高校生会

 
国際協力と私〜今私たちにできること〜
 
AMDA高校生会 今谷 裕子
 私がAMDA高校生会に入ろうと思ったきっかけは、2004年12月のスマトラ沖地震です。AMDAの医師や職員さんはいち早く現地に駆けつけ、医療支 援の届きにくい地域や難民キャンプにおいて、被災者や難民を対象に救援活動を行っていました。AMDAの活動をテレビで見て私は「私にも困っている人のた めに何かできないのだろうか?高校生の私にも何かできることはあるのではないか?」と思ったのです。
私たちは、AMDAが海外で行っているプロジェクトの一つを選んで支援しています。
その中に2003年の2月〜2006年7月まで、実施されたスリランカ医療和平プロジェクトがあります。これは、異なる民族同士による20年間の内戦が停戦し、和平のための支援活動として立ち上げたプロジェクトです。
このプロジェクトでAMDAは巡回診療、巡回健康教育、巡回X線撮影や、地元の保健医医療従事者による地域の公衆衛生の向上のための人材育成をしまし た。そしてAMDA高校生会もAMDAと共同で幼稚園と小学校にトイレを作る活動を行いました。なぜなら、トイレは誰にとっても必要不可欠なものであるに もかかわらず、長期間の内戦や貧困のため、多くの人がトイレのない生活を強いられており、トイレがないために寄生虫や感染症などが発生しやすいという現状 があるからです。私たちは募金活動などを行って、トイレ建設のための費用を集め、スリランカの南部と北部の小学校と幼稚園に7つのトイレ建設を支援しまし た。また、みんなのトイレをできるだけ清潔な状態できれいに使ってもらいたいという思いから、私たちはトイレ掃除を呼びかける手作りポスタ−を作成しまし た。これからはトイレを使うことが当たり前な生活に変わり、病気から子供たちを守れるように役立てていってほしいと思っています。私は、私たちのスリラン カの人々への気持ちがトイレやポスタ−を介して伝わり、それが将来を担った子供たちの生活環境を改善し、より健康に、笑顔で学校へ通える大きなプレゼント になったという現地からの報告を受けとても嬉しく思いました。

また、イベントや活動を通して他の国々の文化や問題点を勉強しています。たとえば、ミャンマ−のお米を使って調理を することでその国の文化や生活の特徴を実体験することができました。また夏にはJICA中国センターに見学に行き、青年海外協力隊が活動していたパプア ニューギニアの方の体験談を聞いたりもしました。AMDA職員の方から「国際協力と私〜いま高校生にできること」と題したワークショップをしていただきま した。フリ−マ−ケットでは、高校生会員が呼びかけて集めた文房具や日用品、衣類などAMDAブースを開いて販売しました。

  私たちが、今一番力を入れているのはHIV/AIDSについての活動です。世界には約4000万人のHIV/AIDSと共に生きている人がいます。そして その約3分の2がアフリカの人でした。また、毎日1万4000人が新たに感染していて、エイズで亡くなる人は10秒に1人ということになります。
今後、私たちはフリ−マ−ケットや募金で集めたお金を発展途上国でHIV/AIDSに苦しむ人々のために送ろうという計画を立てています。お金は性別や 宗教などの違いに関係なく現地の人が必要としているものを必要な分だけ購入できます。お金を送ることは物を送るだけでなく、送るお金をできるだけ現地の人 のneedsに合わせて使ってほしいという、私たち高校生の気持ちを一緒に送るためです。ほんの小さな活動でも、それによって世界の誰かの役に立つことが できる最初の大切な第一歩になるのです。高校生なので、全員が集まることや時間が足りない、という問題点もありますが、メ−ルを通してできるだけ高校生会 員みんながAMDAの活動を知り、意見があれば出していく、という環境を作る努力をしています。また、AMDA職員の方のように私たち自身が現地に行けな いというもどかしさがあります。ボランティア活動をするにあたり、今地球上で起こっているさまざまなことに耳を傾け関心をもつこと、国際協力に関わること が私たちのAMDA高校生会員としての役割です。そのために私は、誰かに言われて行動するのではなく、自分のできることを考え、意見を出し合い、困ってい る人たちの助けができるように努力を重ねていこうと思います。「bestよりbetterな活動をしよう」の考えに基づいて、これからも継続して高校生会 活動に精進していきたいと思っています。
国際協力と私〜今私たちにできること〜
 
 2006年4月14日と6月9日の2回に分けて、AMDA本部職員の田中さんから「高校生の私たちに今、何ができるだろう」ということについてワークショップをしていただきました。
  ここから、大切なのは高校生である私たちでもできることがたくさんあり、また小さなことでも高校生だからできることや、やらなければいけないことがあるの だなと思いました。そのためにはまず学ぶこと!そして人とのふれあい、人と付き合うことで自分を知ることも重要であるということがわかりました。また、高 校生会のメンバーをもっともっと増したいです。
 
「まなびピア岡山2007」プレフェスティバル2006.11.3
青少年による地域社会づくりフォーラム (岡山県生涯学習センター)
 

 

高校生会メンバー 杉山高志、竹久真也
  今回パネルディスカッションとして「輝くまちへ 私たちからの提案」と題し展開しました。私たちAMDA高校生会は、お互いに意見を出し合い、AMDA職 員の方からも助言を頂きながら、スリランカトイレ建設支援プロジェクトの内容を織り交ぜ、パワーポイントソフトでプレゼンを作りました。"聴衆 (audience)を意識すると良いよ""プレゼンをする上での目的(objective)を明確にもったほうが良いよ"など大変有意義なご意見を AMDA職員の方からうかがいました。時には作業が夜の9時にまで及ぶことがあり、かなり力をいれて取り組みました。
パネルディスカッションでは、岡山県各地から高校生会を含む4つのボランティア団体が集まって熱い議論を交わしました。
 では、パネルディスカッションの中で私たちが実際に行ったクイズです。
「ハンバーガーのビッグマック1個を買うのに必要な労働時間は、日本の首都・東京とケニアの首都・ナイロビではそれぞれ何分でしょう?」(答えは下に) (答え:東京10分・ナイロビ181分。)このように、具体的な数値を知ることで、聴衆の方々は日本と世界との違いをはっきりと意識することができたよう です。
『Bestよりbetterな活動をしよう』という基本理念に基づいて、AMDA高校生会はこれからも、グローバルな視点で活動していきたい……活動の原点に返り、新鮮な気持ちになった日でした。
 
AMDA高校生会 2006年度活動記録
 
4月 セミナー「国際協力と私〜いま高校生に出来ること〜」
5月 スリランカトイレプロジェクト 衛生啓発ポスター作り
6月 セミナー「続・国際協力と私」
7月 ほっとハートイベント「途上国に学ぶHIV/エイズ」ワークショップに参加
7月 RSKラジオに出演(8月26日放送)
7月 ミャンマー料理にチャレンジ「ミャンマー風カレーを作ろう」
8月 JICA中国を施設見学(異文化体験教室)
9月 街頭募金(RSK「守れ!!地球の子供達」)
9月 AMDA受託のJICA地域保健研修にて来日中のザンビア研修生2名との交流会
高校生会リーダー紫安さんよりカンボジアスタディーツアーの報告(岡山県国際課)
11月 「青少年による地域社会作りフォーラム」に参加(全国生涯学習フェスティバル実行委員会)岡山県生涯学習センター
11月 渋川青年の家まつり フリーマーケット出展
12月 3年生送別会
募金活動参加(RSKキャンペーン岸田敏志チャリティコンサート「救え戦場のこどもたち」)倉敷芸文館