パキスタン西部地震被害に対する緊急支援活動 開始 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

パキスタン西部地震被害に対する緊急支援活動 開始

10月29日早朝、パキスタン・イスラム共和国西部バルチスタン州(州都クエッタから60キロ北西)でマグニチュード6.4の地震が発生した。[pagebreak]パキスタン政府によると、11月7日時点で死亡者166人、負傷者370人となっている。バルチスタン州で最も被害が大きいジアラット地区(クエッタから約110キロ北西)では、6万8200人が被災し、7600戸の家屋が全壊・半壊した。被災者の半数が子どもである。被災地では、余震による地滑りによって道路が遮断されてアクセスできない地域もあり、また、シェルターや食糧、防寒具、緊急医療、水と公衆衛生施設のニーズが高い。

11月9日、AMDA本部は、AMDAパキスタン支部(カラチ市)とAMDAアフガニスタン支部(カブール市)から、被災地に向けて緊急支援医療チームを派遣した。

1.AMDAパキスタン支部
AMDAパキスタン緊急支援医療チームは、カラチ市バカイ大学付属病院(AMDAパキスタン支部長ファリドゥディン・バカイ医師経営)に所属する外科医4人(男性)・運転手2人(男性)の編成となっている。同チームは子ども向けの医薬品などを調達して、9日午後ジアラット地区に到着し、同地区の3ヵ村(カワス村、ジムトラ村、バルチョン村)で、地元NGOによって設置された避難キャンプを視察した。10日はカワス村の避難キャンプを巡回してニーズ調査を行った後、地元政府と協議し、今後の緊急支援活動の内容を決定する。同チームのリーダー・カリッド医師の報告(10日)によると、現在被災地では心のケア、外科手術、女性医師のニーズが高い。

2.AMDAアフガニスタン支部
AMDAアフガニスタン緊急支援医療チームは、カブール市の非政府系組織「アフガン保健・開発サービス(AHDS: Afghanistan Health and Development Services)」の医師2人(女性1・男性1)・看護師2人(男性)・調整員1人(男性)の編成となっている。同チームは、9日にカブールからカンダハルに到着した。11日、AMDAアフガニスタン支部長モハメド・ナイム・ラヒミ医師もカンダハルに向かう。同チームはパキスタンに入国後、ジアラット地区のパキスタンチームに合流する予定である。

【AMDAがパキスタンで実施した主な事業】(いずれも開始時期)
1.パキスタン南部サイクロン緊急支援活動(2007年8月)
2.パキスタン北部地震に対する緊急支援活動(2005年10月)
3.アフガニスタン難民キャンプにおける結核診療・予防活動(2003年)
4.バルチスタン州におけるアフガン難民支援プロジェクト(2001年)
5.パキスタン・ペシャワールのジャハド・ケリー・アフガン難民キャンプにおける
保健医療サービス活動(1998年)

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