タイ洪水被災者に対する緊急支援活動-6 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

タイ洪水被災者に対する緊急支援活動-6

AMDAは11月3日にエンジン付きボートをチョンブリー県から調達した。ボートは今後病院の患者搬送や医療機材の避難のために使用される。[pagebreak]2011年10月31日に派遣した第二次医療チーム(医師1人、看護師2人)は、現地協力機関のラチャウィティ病院と共に、バンコク市内の避難所を巡回してニーズ調査を行ってきた。11月3日にはスアン・スナンダ・ラジャバット大学の避難所を訪れ、医薬品の提供(抗生物質、緩下剤、胃粘膜保護薬、抗真菌剤など8260バーツ相当)と巡回診療を行った。


大学の避難所で巡回診療する日下医師

避難所の人びとから話を聞く中井看護師

同大学の避難所は、大学の予算を使って10月26日に設置された。ドンムアン空港の避難所が浸水により規模を縮小せざるを得なくなったことから、スアン・スナンダ・ラジャバット大学の避難所に移動してきた人も多く、11月3日時点で700人以上が避難している。大学の看護学部の教員と看護学生が避難所内を巡回して慢性疾患をもつ患者のバイタルサインを取っている。医師も毎日巡回しているが医師の数は足りていない。この避難所もいつまで避難所として継続できるか分からず、避難をしている人びとは不安の中で暮らしている。夜間眠れない人も多い。そのような状況のなかで、AMDAチームは避難所の人びとから「日本からAMDAから医師と看護師が来てくれて嬉しい」と言って温かく迎えられた。

今後AMDAチームは、ニーズがあるビタミン剤の配布を行ったり、薬の使用方法のデモンストレーションを行ったりする予定である。

11月1日18時(現地時間)の内務省災害対策部(Department ofDisaster Prevention and Mitigation, Ministry of Interior)情報によると、バンコクに227か所の避難所があり、71,665人分収容できるが、11,388人しか避難している人はいない。多くの人は、家を離れたくないと、避難に消極的である。停電がないことから、メディアから情報を得て、人々は行動している。

ラチャウィティ病院関係者によると、水害の甚大なドーンムアン地域では、助けを求めてホットラインが鳴りやまないが、全員のところに行き着くのは不可能に近い状態である。更に、病院では重症患者を安全な場所へ避難させているが、受入病院の認識や処置の違いから、患者を管理・治療しきれずに、患者が死亡するケースが出てきているという。

AMDAは11月3日にエンジン付きボートをチョンブリー県から調達した。ボートは今後病院の患者搬送や医療機材の避難のために使用される。
■AMDAこれまでの派遣者
10/31〜現在タイにて活動中
日下 琢雅(医師)、山路 未来(看護師)、中井 隆陽(看護師)
10/14〜10/22
武田未央 保健師(看護師)、大政朋子 調整員(AMDA職員)
10/18〜10/21
古谷清久 医師

■現地の協力者及び協力団体
バンコク総合病院(Bangkok General Hospital)
ラチャヴィティ病院(Rajavithi Hospital)
タイ救急医学会(Thai Association for Emergency Medicine : TAEM)

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