8月11日に日本を出発して緊急医療支援活動のため、フィリピン・ルソン島に向かったAMDA医療チームは、約１週間の活動を終えて、17日に帰国した。[pagebreak]

8月11日にフィリピン・マニラに到着したAMDA医療チームは、フィリピン軍（AFP：Armed Force Philippines）と協力しながら現地で活動を行った。

到着翌日からは、マニラに設置された　2か所の避難所にニーズ調査に向かい、配給物資の調達などを行った。

13日は明け方からバケツをひっくり返したような雨となり、台風が近づいているため、天候が不安定であった。渋滞なども深刻であることから、翌14日までの2日間は、避難所の巡回視察と配給物資の仕分けなどを行った。避難所の健康問題、症状としては咳・発熱、皮膚の（特に足）かゆみ・湿疹が大多数を占め、その他にも下痢などの症状がみられるとのことから、巡回診療に向けて、解熱・抗炎症薬、抗生剤、抗アレルギー薬、咳止め、ビタミン剤、また糖尿病や高血圧症の薬などを購入した。さらにカインタ地区（CAINTA）、サンブエナ地区（SAN BUENA COMPD）を訪問。1000家族が暮らしており、この地区は川沿いにある地区で、川の上に家を建てている人もいた。先週まで、1階部分は全て浸水して被害が大きかった場所。住民はぎりぎりまで避難せず、最大浸水時には、桶に赤ちゃん達を入れて運んだと話す者もいた。ここでは上気道炎や発熱、皮膚病などを訴える人が多く居たため、巡回診療することを決定した。また支援物資としては、米や缶詰をセットにしたものを376袋準備し、地元TV局・GMAからの支援物資と併せて約700袋を1袋1世帯を目安に配給していく。さらに教会関連から集められた古着なども支給できるよう仕分けを行った。

8月15日は3部隊に分かれて、総勢約90人のスタッフで活動を行った。2000家族がいるサンブエナ地区では巡回診療と救援物資の配布を行った。AMDA看護師、調整員を含む医師（ボランティア4人+軍医師1人）、看護師（ボランティア4人）、薬剤師（1人）、歯科医師（1人）、AFP（約40人）で巡回診療にあたった。のべ501人の患者を診察。主な疾患としては、上・下気道炎（風邪を含む）や発熱、下痢などが見られた。ここでは350袋の救援物資の配給も行った。さらに、バレット モンタルバン リザルプラザ（Balete Montalban Rizal Plaza）の避難所、ワイナーズ マルチパーポス カバード コート（YNARES MULTI PURPOSE COVERED COURT）避難所、ティパス（Tipas）避難所で 救援物資全350袋の物資の配給を行った。様々なところで配給時に騒動や喧嘩が発生しているとのことから、混乱・騒動が起きないようにフィリピン軍監視のもと、厳重に注意を図りながら行なった。

未だ台風のシーズンにあることから、今後洪水の被害が増える可能性もあり、今後の派遣や支援については、状況を確認しながら検討してく予定。

■派遣者プロフィール
古城　デイジー　(こじょう　デイジー)
：調整員兼通訳／岡山倉敷フィリピーノサークル顧問／岡山県倉敷市在住
山路　未来（やまじ みく）
：看護師／ＡＭＤＡプロジェクトオフィサー／岡山県岡山市在住

■ＡＭＤＡ高校生会によるフィリピン洪水支援のための街頭募金についてＡＭＤＡの医療チームの活動決定に合わせて、ＡＭＤＡではＡＭＤＡ高校生会を中心として、本活動に対する街頭募金活動を行いました。当日は岡山倉敷フィリピーノサークルからも約10人が参加し、ボランティアスタッフも含め総勢25人で募金の呼びかけを行いました。たくさんの方に足を止めていただき、ありがとうございました。

【皆様からの募金を受け付けております】
●郵便振替：口座番号01250-2-40709
口座名「特定非営利活動法人アムダ」
＊通信欄に「36」もしくは「フィリピン洪水」とご記入下さい
奨学金への寄付の場合は
●郵便振替：口座番号01320-1-101415
口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●楽天銀行：ロック支店 店番202　普通預金7002547
口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●銀行振り込み：中国銀行(銀行コード168)　奉還町支店(店番102)
普通口座2070291　口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●クレジットカード募金：
ＡＭＤＡ全日信販カード募金：
http://amda.or.jp/content/content0001.html

【お問い合わせ】
特定非営利活動法人アムダ（ＡＭＤＡ）ボランティアセンター
〒700-0013　岡山市北区伊福町3-31-1
TEL：086−252−7700　FAX：086−252−7717
E-mail： member@amda.or.jp