グアテマラ地震 トトニカパン県での地震災害フォローアップ活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

グアテマラ地震 トトニカパン県での地震災害フォローアップ活動

2012年11月7日(現地時間午前)にメキシコ国境に近いグアテマラ西部チャンペリコ(Champerico)の南24キロで発生した地震は、マグニチュード7.4と大きな被害をもたらし、犠牲者42名を出しAMDAは被害の大きかったトトニカパン県で物資や食糧配布などの緊急支援活動を行った。[pagebreak]
このトトニカパン県は、母親や乳幼児死亡率・疾病率が非常に高く、また女性の非識字が課題となっていた。

グアテマラ国政府は、地震後も被災者を対象とした復興支援を継続させていた。

しかし、アムダの現地協力者の報告によると、災害の有無に係らず常に貧困下に生きる人々にとって、今回の地震がもたらした負の影響から立ち直るのは簡単ではなく、特に山間部に住む人々への食糧支援の必要性が明らかとなった。今回の災害により人々の脆弱性の高さが改めて浮き彫りとなったといえる。

そこで、AMDAはサンマルコス、セントラルハイランズ及びトトニカパン県の4つのコミュニティの山間民族80世帯に対して、グアテマラ国政府の復興支援を補填するべく、食糧支援を中心とした活動を実施した。

2013年3月18日、医師1名、地域リーダー1名、地元の女性組織の代表1名、トトニカパン県政府の役人2名、そしてアムダ現地調整員から成るチームが活動を実施した。

事前に地域の女性組織は、特に被災により困窮が続いている世帯をリストアップしていた。

この活動により、メディアクエスタ、チメンテ、マクスル、ツァニスナンの4つの村に住む80世帯に、豆、米、油、コーンフラワー、シリアル、カパリーナ(ビタミン、ミネラル、保存料を加えたトウモロコシと綿実粉の混合物で、特に子供の高蛋白質補給物)などを手渡し、生活再建を後押しすることが出来た。

現地のアムダ現地調整員は、今回の活動はアムダの大切にする「相互扶助」の精神が色濃く表れた活動であったと振り返る。

トトニカパン県政府は、市内から5時間離れた村への移動手段として、チームに2台の車両を貸し出してくれるなど、あらゆる場面で協力してくれた。

また、地域では、女性組織が活動の効率性を高める為、何週間も前から調整業務の点で力を貸してくれた。

今回の活動で、「私たちはあなたたちを決して見放しません」という活動の根底にあるメッセージを届けることが出来た。

グアテマラ国出身のアムダ調整員は、「この活動が、日本とグアテマラの人々の団結と、友好関係の強化につながると信じている」とコメントを残している。