モンゴル国保健省事務局長来岡 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

モンゴル国保健省事務局長来岡

モンゴル国保健省事務局長、シャグダルスレン エンヘバト氏が、2月29日から3月5日まで来日。同氏は、モンゴル国政府留学生として来日し、1997年にモンゴルで初めて日本の医学博士号(高知大学大学院)を取得。日本に朝青龍を招へいした功労者でもある。

菅波代表と、2009年北京で行われた国連の会議に同席して以来、モンゴルにおけるAMDAの活動に対してご理解とご協力をいただいている。また昨年はAMDAに対して、モンゴル保健省よりモンゴル国保健福祉行政90周年記念勲章が保健省を代表して同氏より送られた。

今回は、高知大学で開催された第30回日本国際保健医療学会西日本地方会にて基調講演(「モンゴルでの保健医療の現状」)を行うため、奥様(ビャンバー ツェツェゲー)、ご子息(エンヘバット バト アマル)とともに来日。菅波代表とも、今後のモンゴルにおける事業について具体的な計画を話し合った。 また、岡山大学病院心臓血管外科の見学、AMSA岡山ならびに岡山国際塾の学生とのディスカッションにも参加。ディスカッションに参加した法学部の学生からは「モンゴルは近年目覚ましい発展を遂げているが、伝統的文化を守りながら暮らしている人々も多いと聞く。モンゴル政府として彼らの生活をどのように守るのか」また、医学生から「モンゴルで近年問題となっている疾患は何か」といった質問が上がった。モンゴルでは、家庭や企業から発生する窒素酸化物や一酸化炭素などの化学物質を含む煙が深刻な大気汚染の原因となっており、呼吸器疾患を患う患者数増加に繋がっている。有毒灰を含む煙の多くは、ゲル地域の家庭用発電や暖房器具から生じるものであり、モンゴル政府として対策に力を入れていると説明。エンヘバト氏は、学生達の問題意識の深さに感心しながら、また時折ユーモアを交えながら一つ一つの質問に丁寧に答えてくださった。世代を超えた交流と旧交をあたためる機会に、ご家族皆とても喜んで帰国された。

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