AMDA速報17 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA速報17 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動

7月23日、最高気温が毎日35度を超える1週間を終え、月曜日を迎えた。今週も連日35度超えの予報が出ており、復旧活動に大きな障壁となると懸念している。

AMDAは、23日もサンワーク総社(総社市)、岡田小学校(倉敷市真備町)、真備公民館薗分館(倉敷市真備町)の3カ所の避難所で被災者を対象とした医療・健康支援活動を実施しているほか、まび記念病院への医療スタッフの派遣なども行っている。
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7月22日の活動レポート

勤労者総合福祉センター・サンワーク総社の避難所で行っている健康支援活動では、22日も引き続きAMDA看護師1名と調整員1名が、地元の保健師の方などと連携して、終日避難者の健康相談、体操など活動参加への呼びかけ、個別の声掛け、介助などを行った。加えて、22日の夜から倉敷市真備公民館薗分館(倉敷市真備町市場)に避難している被災者の介助と見守りのため、先に入っていた介護チームと協力してAMDA看護師による夜間対応がスタートした。

なお、活動に際してはAMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム*協力自治体である高知県黒潮町、徳島県海陽町、協力医療機関である瀬戸健診クリニック(香川県丸亀市)、協力団体である生活協同組合おかやまコープ様などからもスタッフの派遣協力をいただいている。

*当プラットフォームは、AMDA、岡山県、香川県、高知県、徳島県の協力自治体、協力医療機関と企業などにご参加いただいて、南海トラフ災害が発災した際、協力して被災地支援を行っていく体制のこと。

新たな取り組みもスタート 倉敷市立岡田小学校避難所での災害鍼灸チームによる支援活動

AMDA災害鍼灸チームの活動が岡田小学校避難所でスタートしてから1週間が経過した。現在は小学校のひまわり学級に拠点を置かせていただいて「ケアルーム」として運営を行っている。避難所生活、復興生活が長くなるとともに、鍼灸治療のニーズ・必要性が高まっているように感じている。22日も自治体の保健師が避難者の健康確認を行うため避難所内を巡回しており、そこにAMDA災害鍼灸チームも同行した。巡回中、必要に応じて、鍼治療の案内を配り、早速午後の治療に訪れてくださる方もいた。

22日の午後の診療では16人に鍼灸治療を行うことができた。そのうち初診の方は2人。主訴としては腰の痛み、肩の痛み、手足の痛みなどで、家の片づけや泥掻きなど、力仕事が集中しがちな30代から50代の方が患者の半分以上を占めていた。再診の14人は、鍼治療をすると体が楽になると実感しており、続けて通ってくださっている。初めは表情が硬かった患者も、再診の際には表情が和らぎ、笑顔でケアルームを出ていかれるのが印象的だった。特に避難所で過ごす方たちは、睡眠時間は取っていても、眠りが浅くなっていることが治療を通じて感じられる。避難所生活が長引き、浅い眠りが続くことは、熱中症にもかかりやすく、精神的な不安定さを助長することから、鍼灸治療が改善につながればと考えている。

また22日から、新しい取り組みとして、ケアルーム前の廊下部分を利用して足浴をできる環境を整備した。暑い日が続いていることや、避難所生活も長期化しており、少しでも被災者の方にリラックス効果のあるものを提供できればと考えてスタートしたもの。鍼灸治療の待ち時間に使う方や、足浴だけを利用しに来られる方もおり、初日から4人に利用いただいた。水とハッカオイルを使っており、足浴後に「気持ちよかった!」と利用者の方全員がスッキリとした表情をしていたのが印象的だった。このような新しい取り組みも、避難所の状況や、避難者の様子を確認しながら取り入れていきたいと考えている。

本日23日は、前日と同様に、鍼灸師とAMDA保健師は自治体の保健師の巡回に同行させていただく形で、潜在的な患者の把握や声掛けを行った。必要に応じてケアルームの案内を行い、症状の悪化を未然に防ぐことが目的。午後2時からは、ケアルームでの鍼灸治療を行っており、足浴も受け付けている。

 

派遣者一覧

■協力機関等からの派遣者(7月22日 総社市) *職種別五十音順

・小野田 春花(おのだ はるか)看護師/AMDA ERネットワーク登録メンバー/23歳
・山崎 茜(やまさき あかね)保健師/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・黒潮町職員/41歳
・栂崎 一夫(とがさき かずお)調整員/生活協同組合おかやまコープ/53歳
・白幡 利雄(しらはた としお)調整員/AMDA社会開発機構(AMDA-MINDS)/50歳

■協力機関等からの派遣者(7月22日 倉敷市真備町) *職種別五十音順

・安藤 由香(あんどう ゆか)医師/岡山労災病院/48歳
・瓜生 悠平(うりう ゆうへい)医師/倉敷中央病院/31歳
・鈴記 好博(すずき よしひろ)医師/徳島大学・AMDA ERネットワーク登録メンバー/52歳
・山河 城春(やまかわ しろはる)看護師/AMDA ERネットワーク登録メンバー/43歳
・増矢 幸子(ますや さちこ)助産師/徳島大学/34歳
・戎谷 幸子(えびすだに さちこ)保健師/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・海陽町職員/48歳
・松原 文子(まつばら あやこ)保健師/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・海陽町職員/49歳
・浅山 友美(あさやま ともみ)鍼灸師/岡山県鍼灸師会/29歳
・池宗 佐知子(いけむね さちこ)鍼灸師/帝京平成大学/38歳
・小原 陸夫(こはら りくお)鍼灸師/岡山県鍼灸師会/50歳
・石堂 智行(いしどう ともゆき)調整員/AMDA ERネットワーク登録メンバー/48歳
・瓜生 綾乃(うりう あやの)医療調整員/地元ボランティア/27歳
・藤田 麻緒(ふじた まお)医療調整員/大阪市立総合医療センター・AMDA ERネットワーク登録メンバー/26歳
・古城 デイジー(こじょう でいじー)調整員/岡山倉敷フィリピ―ノサークル/63歳
・長岡 正樹(ながおか まさき)調整員/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・海陽町職員/49歳
・西村 輝(にしむら あきら)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/56歳
・藤木 崇(ふじき たかし)調整員/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・海陽町職員/43歳
・松永 健太郎(まつなが けんたろう)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/32歳

■本部からの派遣者(派遣順)

・難難波 妙(なんば たえ)調整員/AMDA本部職員/総社市在住/55歳
・橋本 千明(はしもと ちあき)看護師/AMDA本部職員/岡山市在住/38歳
・岩尾 智子(いわお ともこ)看護師(米国資格)・調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/34歳
・三宅 孝士(みやけ たかし)理学療法士・調整員/赤磐市役所職員(AMDA本部に出向中)/56歳
・アルチャナ シュレスタ ジョシ 調整員/AMDA本部職員/倉敷市在住/42歳

【皆様からの募金を受け付けております】

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※PAYPAL・クレジットカードでの募金も受け付けています。
詳細はホームページをご覧ください。

なお、ご寄付指定いただいた緊急救援活動の寄付総額が、その活
動の支出経費を超えた場合には、他の緊急救援活動に充当させて
いただくことがあります。ご了承をお願いいたします。

【お問い合わせ】

AMDAボランティアセンター
〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1 TEL:086-252-7700
FAX:086-252-7717
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