インドネシアAMDAフードプログラム現地報告(2019年3月) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インドネシアAMDAフードプログラム現地報告(2019年3月)

AMDAインドネシア:アラニ・アクバル・ファクリ

 

畦道に残る野豚の足跡

2019年2月26日から3月23日にかけて、AMDAの有機農業プロジェクトのモニタリング調査を行う為、インドネシア南スラウェシにあるAMDAマリノ農場を訪問しました。

農場近くの川が氾濫し、土砂崩れが発生したことから、多くの農家では農作物に深刻な被害が及びました。「川の近くではかなりの被害が出てしまいました。再度作物を植え直さなくてはなりません。」田畑から土砂を取り除きながら、生産者のジャマルさんはこのように語りました。これに追い打ちをかけたのが野豚による被害です。せっかく難を逃れた田んぼも、場所によっては稲を食い荒らされる結果となりました。[pagebreak]

一方、被害が及ばずに済んだ有機野菜は概ね良好な生育を続けており、害虫や病気等の被害も出ていません。収穫された野菜は、休暇でマリノを訪れる人々に向けて販売される予定です。これらの作物は、牛糞やもみ殻燻炭など自家製の有機肥料のみを用いて作られる為、生産に掛かるコストを大幅に抑えることができます。

生産者によるミーティング

今回のミーティングでは、AMDAマリノ農場の運営に関わるスタッフをはじめ、生産者全員が集いました。地滑りや洪水、稲の害獣被害に至るまで、被害を受けた田畑の復旧について、多くのことが討議されました。

尚、今回の訪問をもって、私自身、AMDAでの任務を終えることになりました。在職中は様々なことを学ぶ機会に恵まれ、多くの知識を得ることができました。同僚スタッフの方々、そして生産者の皆さんには家族のように接して頂き、大変嬉しく思っています。今後もAMDAマリノ農場の繁栄を心よりお祈りしています。

水田の様子

有機野菜の生育を観察