インドネシア・AMDAマリノ農場2020年度第一四半期活動報告(2020年4月〜6月) – AMDA(アムダ)
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インドネシア・AMDAマリノ農場2020年度第一四半期活動報告(2020年4月〜6月)

国際部 近持雄一郎

インドネシア・南スラウェシ州ゴワ県のマリノ村において、AMDAがAMDAインドネシア支部および現地農家と共に運営している有機農場『AMDAマリノ農場』より、今年度第一四半期の活動報告が届きました。

例にもれず、新型コロナウィルスの拡大により各方面で影響が出ているインドネシアですが、マリノ農場では現地生産者がこれまでと変わらず安全な農作物を作り続けています。

昨年度から始まった赤米の栽培も軌道に乗り、流通面において[pagebreak]も少しずつ販路を拡げつつあるマリノ農場。毎年4月から6月にかけては、7月以降本格化する米の収穫に向け、稲の計測や水田の管理を行う一方で、有機野菜を栽培することに作業の大半が費やされます。また有機肥料の散布や出荷先との連絡調整、包装用資材の準備など、農家がこなすべき日々の作業は多岐に渡り、枚挙に暇がありません。このほか生産者同士でミーティングを開くなど、常に向上心を忘れない彼らの姿勢に敬服するばかりです。

4月から6月に栽培される有機野菜には、カラシナ、レタス、葱が挙げられます。またこれらの作物を害虫から守るため、天然由来の駆虫剤を農家自らこしらえます。現地から送られてくる活動報告の写真には、畑の除草から作物の水やりに至るまで黙々と作業に励む篤農家達の様子が伺え、その凛とした姿にこちらも思わず居住まいを正した次第です。

世間的にあまり明るいニュースが伝わってこない昨今ですが、そんな中、一生懸命農作業に精を出す彼らの姿を見ると、「こちらも頑張らなくては」と元気付けられます。

マリノ村では、ここ数年で確実に有機農業を実践する農家の件数が増えています。インドネシアにおけるこの成功例を皮切りに、今後より一層東南アジア地域において、環境にやさしく、食の安全に配慮した有機農業が広がっていくことを願うばかりです。

今後とも皆さまの温かいご支援を宜しくお願い申し上げます。