菅波代表の総社市職員に向けた講演会がありました。 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

菅波代表の総社市職員に向けた講演会がありました。

プロジェクトオフィサー 看護師 高 和子

2020年8月25日、岡山県総社市役所にて「羽ばたけ、世界に貢献する総社スピリット」と題し菅波代表が講演をいたしました。

講演会の冒頭、片岡総社市長から、総社市の災害支援活動は2011年の東日本大震災がはじまりであったことがご紹介されました。その際、総社市は、AMDAとともに動いたことで、通行困難な被災地に入ること、そして岩手県釜石市、大槌町で災害支援活動を行うことができ、更に2018年西日本豪雨におけるAMDAの総社市での活動をご紹介され「これからもベストパートナーであり続けたい」と話されました。[pagebreak]

菅波代表はまず、教育には家庭教育、学校教育、社会教育の3つがあり、最も大切なのは社会教育だと話しました。その上で、2018年総社市を襲った西日本豪雨の時に、総社市役所に1000人もの高校生のボランティア希望者が集まった出来事に触れました。次世代の子供達が自ら感じ取り、災害支援の行動を起こしたことはなぜか。それは総社市の災害支援をはじめとした活動が社会教育として貴重な影響を与えたことに起因する、と話しました。そして、彼らの行動は、相互扶助の精神を具現化したものである、と語りました。
加えて「援助を受ける側にもプライドがある」というAMDAの人道支援の大切なコンセプトを、東日本大震災の際に総社市職員の方が、援助物資を被災者の方々に受け取ってもらえずショックを受けられた事例を挙げて紹介しました。

次に菅波代表は、社会教育とは人に役立ちたい気持ちをどう表現するのか、ということである、と言及しました。総社市が東日本大震災以降も障がい者千人雇用や、公共福祉政策等々、試行錯誤の末に築きあげた「総社モデル」を紹介して、いかに次世代に継承するのか、と問われ、今後は総社モデルの啓蒙普及活動を兼ねたWHOなどの国際機関の研修への参加を提案しました。

講演出席者は約80名。菅波代表は時に壇上に職員の方々を招き、ユーモラスに質問し、時に壇上から降りて直接ご意見を聞きに行く場面も見られ、職員の方々と距離間が近く思える講演でした。

講演後、今なお被災後の行政的処理が必要とされている熊本県人吉市に26日から派遣される職員3名の方が菅波代表のもとに来られ「総社での災害支援活動を生かせると想い、熊本行きを決めました。今度は熊本で経験を積んできます。」と語った表情がとても印象的でした。(総社市は8月2日〜9月1日人吉市に職員計15名派遣予定)