徳島県立富岡東高等学校羽ノ浦校で講義 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

徳島県立富岡東高等学校羽ノ浦校で講義

国内災害派遣調整担当 岩尾 智子

 

講義の様子

9月1日「防災の日」、徳島県立富岡東高等学校羽ノ浦校の専攻科*2年生38人を対象に災害看護についてお話をしました。AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム運営委員会副委員長の鈴記医師のご縁により実現しました。

*専攻科は、高校の看護科3年間終了後、引き続き看護について2年間勉強する過程。

それぞれの災害の被災地はどのようなものかを感じてもらおうと、被災地の様子を写真やビデオで見てもらい、被災地でのAMDAの活動を紹介しました。更に、活動中に気を付けていることとして、「支援を受ける側にもプライドがある」ことを[pagebreak]念頭に支援活動を行う、AMDAチーム内で引継ぎをしっかりすることで被災地に迷惑を掛けない、など付け加えました。また、この日は、ちょうど徳島県が主催するコロナ禍の「避難所運営・体験訓練」に個人的に参加した直後でもあったため、そこで学んだことも交えながらの話になりました。

講義の様子

質問をする学生

 

 

講義を受けた生徒の感想の一部をご紹介します。

  • 「最近は地震だけでなく水害なども多く、ニュースで被災地の光景を目にすることが多いです。しかし、実際に被災したことのない私には被災地の現状を理解することもできず、無知であることから、災害医療についてもあまり想像ができていませんでした。今回講義を受け、実際に被災地でどのような支援を行っているのかを知ることができ、災害医療に対するイメージが明確になりました。また、講義の中で、支援を受ける側にもプライドがある、という言葉がとても印象に残っています。助けたい、役に立ちたいという気持ちはとても大切だけれど、それを受ける側の気持ちをきちんと考えずにただ行ってしまうことは、自分のしたいことを相手に押し付けてしますことにもなるのではないかと感じ、その時、相手にとって必要な支援を考えることが大切だと思いました。」
  • 「私は4月から看護師として実際に働くようになります。病院には様々なレベルの患者さんがいて、自分の命、患者さんの命を守っていくようになります。その際には、本日の講義にもあったように臨機応変に対応する能力が求められます。この能力は日々働いている中でも必要ですが、災害時はさらに求められると思うので、院内での防災訓練には真剣に取り組み、安全第一に支援できるようになりたいです。今回の講義は今後働くうえでも知っておくと、さらに良い支援ができると思いました。将来に活かしていきたいです。」
  • 「今回の講義を受けて、AMDAの活動や災害が起きた時の行動について学び、考えることが出来ました。被災地の状況を写真や動画で見せていただき、自然のもたらす威力に驚きました。地震や台風によって、自分たちの暮らしが一瞬で失われたら、と考えると、想像もできないくらい悲しいだろうと思いました。このことから、被災者の心のケアの大切さを改めて学ぶことが出来ました。また、災害の種類や発生時期により、必要なものや気を付けることが異なるため、災害ごとにそれぞれ何が必要か考えながら支援する必要があるということを学びました。過去の災害から学ぶことはあるけれど、『絶対にこうしておけば、大丈夫』というのはないというのがとても印象に残りました。」