AMDA 本部 近持 雄一郎

インドネシアの南スラウェシ州にある AMDA マリノ農場では、近年、農作物の販路拡大に SNS や E コマースを導入し始めました。
岡山県の新庄村で研修を受けた二人のインドネシア人農家が故郷のマリノ村に有機農場を開いて 10 年あまり。有機農法を現地の伝統的な農業に取り入れ、これまでアセロンポと呼ばれる地域原産の米を中心に、様々な作物を栽培してきました。
収穫に手間が掛かり、栽培が減少傾向にあったアセロンポでしたが、AMDA マリノ農場はこの品種の再生に貢献。当初は有機農業に対して懐疑的だった地域の生産者でしたが、月日を経るごとに有機農法に転換する農家が増加。2018 年には、消費者からの声を受け、同じ品種でも白米から赤米の栽培に主力商品の生産を切り替えました。コロナ禍で一時需要が低迷したものの、一昨年、有機商品認証と広域的な流通の許可を取得。ネット通販に活路を見出したことで、これまで課題であった販売増進に明るい兆しが見えてきました。
地元の生産者たちは、互いに協力し、手間を惜しまず、品質の高い作物を作り続けています AMDA マリノ農場は、地域のプライドを守り、地元農家の収入向上を助け、環境にやさしい農業を日々実践しています。