いずれも人畜共通感染症で、地域的であり、ヒトには偶発的に伝染する。経過は2期に分けられ、感染症の症状から、多様な神経症状を呈す。後遺症(運動障害)が生じる可能性がある一方、不顕性型も度々ある。病理学的には、脱髄を伴わないポリオ様の脳炎が認められ、小脳病変が頻繁に見られる。
フラビウイルスによる脳炎は、地勢学的に次の3群に分けられる。
−アジア群:日本脳炎、Murray渓谷脳炎
−アメリカ群:St.Louis 脳炎、 Rocioウイルスによる脳炎
−ユーラシア群:ダニによる脳炎(RSSEとCEE)、跳躍病に類似したもの
ウイルス ICD-9/10 | 分布、媒介動物、臨床症状など |
日本脳炎 ICD-9 062.0 ICD-10 A83.0 |
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西部ウマ脳炎 ICD-9 062.1 ICD-10 A83.1 |
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東部ウマ脳炎 ICD-9 062.2 ICD-10 A83.2 |
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St.Louis脳炎 ICD-9 062.3 ICD-10 A83.3 |
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豪州脳炎または Murray渓谷脳炎 ICD-9 063 ICD-10 A83.4 |
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LaCrosse脳炎または California脳炎 ICD-9 062.3 ICD-10 A83.5 |
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Rocio脳炎 ICD-9 063 ICD-10 A83.6 |
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Snowshoe Hare脳炎・ Jamestown峡谷脳炎 ICD-9 063 ICD-10 A83.8 |
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