ダニが媒介する出血熱


ダニが媒介する出血熱
ウイルス ICD-9/10 分布、媒介動物、臨床症状など
Crimian-Congo出血熱
ICD-9 065.0
ICD-10 A98.0
-ブンヤウイルス感染症だが、クリミア出血熱の病原体は、少なくとも免疫学的に鑑別されていない
-クリミア、カザフスタン、タジキスタンなど旧ソ連の中央アジア地域の他、中国西部、パキスタン、イラク、アラビア半島
-コンゴウイルスは黒アフリカで分離され、ナイロビウイルス属に入れられている
-クリミア熱と確定診断された例ではしばしば重症で、全身症状は重篤となり、出血性症候群や、時には髄膜脳炎を起こす
-幾つかの例外を除いて、コンゴ熱の症例は良性である。
Omsk出血熱
ICD-9 065.1
ICD-10 A98.1
-ロシアで見られる
-ダニの咬着によりフラビウイルスが伝播する
-発病は熱発、背部痛、頭痛、腰部から下肢への疼痛を伴って急激に起こり、結膜炎と軟口蓋の小丘疹をみる
-発熱は1-2週間続き、時には皮内出血(紫斑、発疹はない)、粘膜出血(鼻、歯肉、消化管、腎)を起こす
-白血球と血小板のバイサイトペニア、1-10%の症例は出血症候群により死亡
Kyasanur森林熱
ICD-9 065.2
ICD-10 A98.2
-インドのMysore地方に見られる
-ダニの咬着によりフラビウイルスが伝播
-発病は熱発、背部痛、頭痛、消化管障害を伴って急激に起こり、時に皮内出血(紫斑)と粘膜出血(鼻、歯肉、肺、消化管)を起こす
-解熱後1-2週間して、中枢神経障害を併発することあり
-1-10%の症例はショックにより死亡、回復にも時間がかかる
Coloradoダニ熱
ICD-9 066.1
ICD-10 A93.2
-米国とカナダの西部山岳地帯(標高1,800メートル以上)
-リスやヤマアラシが保有動物となり、Dermacentor andersoniが主要な媒介ダニ
-4-5日の潜伏期から、二峰性の熱発と斑状または斑状丘疹性の発疹を認め、ロッキー山紅斑熱と混同される
-時おり小児で重篤な脳炎やリンパ球優位の髄膜炎を起こす
-レオウイルス科オルビウイルス属で、出血性症候群は稀


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