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ヘモグロビンC 症(hemoglobinopathy C, hemoglobinose C, ICD 282.7.)
疫学;ヘモグロビンCは健常成人のヘモグロビンと比べて、β鎖の6番目のアミノ酸が(グルタミン酸がリジンに)変わっている。常染色体相互優性形式で遺伝する、アフリカで見られるヘモグロビン症である。人口の15%(ある種族では30%も)が患者であるVolta高原に端を発し、人々の移動に伴って、ギニア海岸、東アフリカ、(巡礼地)Mecca、アンチル諸島、米国(黒人の2-3%が患者)へと拡がった。
症候・診断・治療
CCホモ接合体は余り異常を示さない。中程度の脂溶性貧血、関節や腹部の軽度疼痛、しばしば巨大脾腫を見る。成長は正常で、平均寿命も変わらない。血液像では中程度の貧血があり、赤血球は30-100%が小型に変形し、大小不同、異型性、網状赤血球の上昇、たまに白血球減少、血小板減少(脾機能亢進)が認められる。塗抹標本でHbCの結晶を探すのは少々難しく、余り用いられない方法である。
ヘモグロビンの電気泳動では100%近くにHbCを検出(HbA2のように泳動する)し、HbFが1-4%あって、HbAは認められない。治療は如何なるものも必要でない。ACヘテロ接合体では無症状で、貧血はないが小球性で、変形赤血球が1-15%あり、電気泳動で30ー40%のHbCを認める。ヘテロ接合体の2つが重なった場合は、症状が重くなる。
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