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ヘテロ型鎌状赤血球症(hemoglobinopathy AS, drepanocytose heterozygote, ICD 282.5)


(同義語:ヘモグロビンAS症、sicklemie)

ヘテロの鎌状赤血球症は一般に無症候である。貧血もなく、寿命も正常人と変わらない。しかし腹部の血管閉塞性クリーゼや、骨関節性または神経性クリーゼが感染、労作、低酸素状態(気圧調整のない飛行機での移動時、高地での滞在中、調節不良の麻酔下)によって惹起される。尿濃縮能の低下がよく認められる。症状の多い稀な型は大抵がβサラセミア-鎌状赤血球症(ヘモグロビンSA症)であって、真のヘテロ型鎌状赤血球症ではない。AS型鎌状赤血球症患者で急性の溶血が見られた場合は、G6-PD 欠損症のような他の原因を探さねばならない。

診断;血液像は正常である。保因者で見られる貧血は、合併症状と関連する。赤血球数は時にむしろ正常値を上回る(偽性多血症型)。
鎌状化試験は陽性となる。ヘモグロビンの電気泳動では、ヘモグロビンAとSが認められるのは、50%以下である。ある検査結果では、ヘモグロビンSが34-36%のものと、40-42%のものの2つに分けられる。このヘモグロビンSの量的不均一は恐らく遺伝的素因に因るものであろう。

治療;殆どは治療不要である。遺伝相談は道徳上も精神心理的にも重要な問題を提起する。ヘテロ保因者の結婚前調査が組織的に行われている国々でも、ホモ患者の子供が産まれる可能性がある結婚を禁じたり、止めることを勧めることは難しい状況にある。ホモ接合体の子宮内診断は、羊水穿刺によって得られた線維芽細胞のDNA 解析により、胎生16 週から可能である。しかしこの方法は専門の一部の施設でのみ可能である。

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