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亜鉛欠乏症(zinc deficiency, carence en zinc)
疫学(epidemiology)
亜鉛は金属性酵素(carbonic anhydrase, alcaline phosphatase, dimutaseなど)の活性、polynucleotideの代謝、蛋白合成、細胞膜の結合に不可欠である。1日の必要量は乳児で3-5mg、小児で10mg、成人で15mg、妊婦や授乳中の女性で25mgである。亜鉛は動物由来の蛋白性食品(肉、卵、乳)に豊富で、植物性食品には乏しく、水への含有量は様々である。
亜鉛欠乏には複数の要因が関係する。亜鉛に乏しいバランスに欠ける食餌、亜鉛の吸収を阻害する物質(phytates、穀類繊維、葉に含まれるシュウ酸塩)、地理的差異、先天性吸収不良症候群(消化器病性先端性皮膚炎)、後天性吸収不良症候群(スプルー)、腸管内寄生虫、ネフローゼ症候群などが挙げられる。鎌状赤血球症の経過中に起こる本症の発生機序は不明のままで、本症が熱帯地方に及ぼす影響についてもはっきりしない。
症候・診断・治療
《栄養性小人症》に随伴して、身長・体重の伸びと思春期の遅れ、肝脾腫、角質増殖、低色素性貧血(恐らく鉄欠乏症も合併しているのだろう)が年長の小児と青年に見られる。不明瞭型では性腺機能低下症が主体となり、味覚の低下、皮膚と表皮付属器の変化(脱毛)、夜盲、細胞性免疫の障害も報告されている。その他の欠乏(蛋白、鉄、ビタミン類)も頻繁に認められる。
血清、全血、表皮付属器中の亜鉛の定量は困難である。実際には酢酸亜鉛50-150mgを1日3回投与して、効果を診るのが最善の診断法となる。
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