ウイルス ICD-9/10 |
分布、媒介動物、臨床症状など |
ベネズエラウマ脳髄膜炎
ICD-9 062.1
ICD-10 A92.2 |
- ベネズエラをはじめ、アメリカ大陸の熱帯地方全域に見られるトガウイルス感染症
- 脊椎動物の宿主はげっ歯類で、媒介蚊はイエカCulex
- 他のウマ脳炎とは逆に、カ-ウマ-カのサイクルが流行時に重要で、多種のカが流行時に媒介することあり
- 通常、ヒトには良性であるが、致死性ないしは神経後遺症をもたらす型もある
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西ナイル熱
ICD-10 A92.3 |
- アフリカ(ウガンダ、コンゴ、中央アフリカ、マダガスカル、ケニア、エジプト)、イスラエル、地中海北部、フランス南部、インド等に見られるフラビウイルス
- 鳥類(野性と飼育の両方)だけでなく、哺乳類(特にウマで脳炎をよく発症する)や偶発的にヒトにも発病
- イエカCulex univittatus(アフリカ南部), C.modestus(フランス),
C.pipiens(イスラエル)の吸血によって伝染
- 通常型は急激な熱発に、頭痛、目眩、発汗、時おり猩紅熱様の発疹、リンパ節腫大、口峡炎を合併。第3-7病日に解熱し、短期間に回復
- 脳炎型は重篤で、高齢者によく見られる。中央アフリカなど一部の国では劇症肝炎を併発している。不顕性型は頻繁で、小児に多い
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地溝帯熱または
リフトバレー熱
ICD-10 A92.4 |
- ヒツジやウシといった反芻類が基本的に罹る人畜共通感染症
- ヤブカAedesなど種々のカの吸血で媒介され、病原ブンヤウイルスは感受性のあるAedesの卵内で数年間生き延びられる
- 強い雨が降って水溜まりが出来ると、そこで虫卵が孵化して、ウイルスをもった蚊が発生する
- 極めて重大なヒトへの流行は、エジプト(1977年、死者600人)、ケニア、モーリタニア(1988年、死者220人)、セネガルでの記録あり
- 動物間の流行が、病死した動物を解体する際にヒトに感染することあり
- 臨床は感冒に類似し、3日の潜伏期の後、体温が39℃まで上昇し、頭痛、筋肉痛、悪心、目眩を生じて急激に発病
- 予後は3-4日で解熱するが、眼症状が頻発し、視力低下や一過性、不可逆性の失明を起こす
- 神経学的合併症では髄膜炎所見のある発熱、痙攣、昏睡を認め、出血型も見られる
- ウイルスは動物やヒトの血液から容易に分離可能で、抗体は第1病週の終わりから検出され、特異的IgMは第4病日から出現
- 治療は対症療法のみのため、感染の危険が高い者(研究者)には、ワクチン接種が勧められる
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C群ブンヤウイルス病
ICD-10 A92.6 |
- この群に含まれるブニヤウイルスは全てラテンアメリカ、特にブラジルで分離されている
- 軽微な熱性疾患を起こす以外は知られていない
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ブニャムウェラ熱
ICD-10 A92.8 |
- アフリカと恐らくアメリカに非常に広範に分布
- アフリカのIlesha-GermistonウイルスとアメリカのGuaroaウイルスと近隣種のブンヤウイルス
- ヒトには無症候型で、顕性型でも良性症候のみ(発熱、頭痛)
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シンブ・ブワンバ病
ICD-10 A92.8 |
- ブワンバウイルスはウガンダで最初に分離され、その後アフリカの熱帯地方全域に分布していることが判った
- サルとの人畜共通感染症で、ヒトにはヤブカAedesが媒介するブンヤウイルス感染症
- 度々5-7日持続する熱発を起こすが、常に良性で、頭痛や背部痛を合併
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オロポウシェウイルス病
ICD-10 A93.0 |
- ヌカカ科Ceratopogonidesにより媒介
- ペルー、ブラジル、パナマ、トリニダードに見られる
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