ダニが媒介する脳炎


ダニが媒介する脳炎

ウイルス ICD-9/10 分布、媒介動物、臨床症状など
極東ダニ脳炎または
ユーラシアダニ脳炎
ICD-9 063
ICD-10 A84.0
  • フラビウイルスの宿主はげっ歯類、鳥類、反芻類の家畜(ヤギ、ヒツジ)と野性動物(シカ、ノロ)といった脊椎動物
  • マダニ(シベリアではIxodes persulcatus、ユーラシアではIxodes ricinus)がウイルスを媒介し保有(卵巣継代
  • ヒトへの感染は、ダニの咬着だけでなく、感染したヤギやヒツジの原乳を飲んでも感染
  • 小流行は雪解けの時期(ダニ類の活動が活発化する)に狩猟者、樵に多く突発
  • 旧ソ連だけでなく、欧州の広い範囲(チェコ、スロバキア、オーストリア、ドイツ、ポーランド、ブルガリア)に見られる
  • 疾患の重篤度は、欧州の東から西に移るにつれ減少
ロシア春夏脳炎
ICD-9
ICD-10 A84.1
  • 中欧ダニ脳炎とも呼ばれるフラビウイルス感染症
  • バイオセーフティーレベル4に指定されている強毒ウイルス
  • 特に肩甲部の弛緩性麻痺を特長とし、死亡率は25%と高く、麻痺の後遺症も頻繁
  • 病原のCEEウイルスは欧州では、良性脳炎(時おり大脳症状を呈す)、リンパ球優位の髄膜炎、単純性波状熱の原因となることもある
  • ワクチンと特異血清が特にロシアとオーストリアで入手可能
跳躍病 (Louping ill)
ポワサンウイルス脳炎
ICD-9 063.1
ICD-10 A84.8
  • フラビウイルス感染症
  • スコットランドやアイルランドで、ダニによって媒介されるヒツジの脳炎
  • 小脳失調が顕著
  • 獣医学関係者や羊飼いに、良性の小脳症状を起こす脳炎の原因となる

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