アルゼンチン・ボリビア出血熱の症候と診断


 7-20日の潜伏期を経て、中程度の熱発、主に腰部の筋肉痛、頭痛、眼窩後部痛と心窩部痛を急速に発症する。理学所見上は結膜の充血、顔面と上半身の鬱血性紅斑、口蓋の丘疹性粘膜疹、腋窩部の点状紫斑、全身のリンパ節腫大を認める。血算では白血球減少、好中球減少、血球濃縮が明らかとなる。血沈は正常である。蛋白尿(10g/day 程度)と円柱が頻繁に認められる。死亡率は高く(10-30%)、びまん性出血、血管外への漏出性ショックにより突然死する。中枢神経障害(腱反射低下、舌と四肢の震戦、小脳性症候群、痙攣、昏睡)が死亡の主因となる。
 診断確定は血清学的に行なう。 しかしMachopoウイルスではウイルス血症が一時的なことが多いことに注意。血液や髄液を頻回に検査する必要がある。


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