狂犬病と診断された場合、如何なる根治的治療も存在せず、最初の所見が現われた時点で全例が致命的となる。
従って、狂犬病患者への対応には、患者の苦痛の軽減と、二次感染の防止に留意する。
殆どの患者は意識が清明なため、鎮静剤の使用や痙攣を起さぬような冷暗な環境を作る。人工呼吸装置が利用できる場合には、使用の是非を家族と相談して、適宜導入する
患者の唾液や涙にはウイルスが多量に混入しているので、患者にはバイトブロックやアイパッチを行い、治療者はゴム手袋を装着して看護する。
患者の衣類を含めた汚物管理にも注意したい。
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