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世界的な回帰熱
典型例:潜伏期は2-8日で、発病時には悪寒、40-41℃の熱発、全身性の痛み、頭痛、全身倦怠、顔面の紅潮と結膜の充血が極めて激しく起こり、患者は動転する。有熱期と無熱期の繰り返しが著明である。最初の有熱期は7日間続く。その間体温は40℃に稽留し、脈拍の解離は見られない。合併症として、関節痛、筋肉痛、胸痛、脊髄の痛み、激しい頭痛、或いは髄膜の多彩な症状を呈す。食思不振、便秘、腹痛、嘔吐といった消化管症状は必発する。身体所見としては、舌苔、鼓腸と時おり腫大した脾を触知する。第6病日に肝脾腫や黄疸が急速に顕著となることがある。最初の熱発作の後には、全身症状と機能が改善し、発汗と排尿と共に体温は急速に37℃まで低下する。時には衰弱して虚脱状態になる。無熱期はこの後に続く。患者は衰弱状態にあり、しばしば軽度の黄疸を伴う。一方、脾腫は急速に縮小する(アコーデオン脾)。
熱発の再発は14日目に起こり、初発の時と同様に劇的に生じる。40℃に達する熱発、悪寒、疼痛、髄膜症状、消化管障害、肝脾腫が見られる。この回の再発は3-5日続き、ついで発作期から無熱期へと入る。寛解期は短くなる場合が最も多い。時折新しい熱発作が突然起こるが、短期間に減衰する。しかしその間隔は常に14日である。患者は数年して免疫を堅実に獲得する。

  疑診例:発熱の曲線は、典型例の規則正しい美しいものとは異なる。熱発は発作の間でも持続することがあり、発作中に解熱したりして、その周期性は確実でない。髄膜炎型(髄液は清澄でリンパ球優位)、リュウマチ型、肺型、偽性外科型も知られている。

  合併型:世界的な回帰熱では、重篤な肝腎不全が主要な死因である(抗生剤の実用化前は死亡率5%)。第5病日ごろに中程度の黄疸と共に、出血傾向、意識障害、腎不全が出現する。眼症状も頻繁で、虹彩炎、脈絡膜炎、視神経炎が認められる。神経障害(脊髄炎、精神障害)、心筋炎、脾臓破裂といった合併症は稀である。妊婦は普通流産する。マラリアや腸チフスの合併が起こり得る。

  良性型:自然に寛解する良性型は小児に多い。
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