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症候


炎症期には機能的な所見は目立たず、眼部不快感、目がチカチカする感じ、眼球への砂の様な異物感を訴える。重症例や睫毛乱生症がある場合には、流涙と羞明を呈す。視力低下は緩徐で、角膜中央部の混濁が同時に起こる。
臨床上は上眼瞼の反転を認める。正常では結膜は血管網が上下に走り、薄く滑らかな粘膜に覆われているのが完全に見られる。

炎症性トラコーマ:活動性トラコーマとも呼ばれ、3主徴があれば強く疑われる。第一に眼瞼の過形成では、表面は顕微鏡で赤い斑点状に認められる。結膜は浮腫性で厚く、血管縁がはっきりしない。第二に濾胞炎は、半透明な黄色の顆粒が針の頭のように見える。第三にパンヌス(角膜血管増生)は、血管と不透明な膜が角膜を上縁から中央に向かって覆うものである。一般に裸眼で見つけるのは難しい。

瘢痕性トラコーマ:濾胞も乳頭も認められないが、逆に眼瞼結膜には線状の瘢痕が走るか、眼瞼の自由縁に向かって多少枝分かれして、皺を作る(Arlt線)。眼瞼は変形し、凹凸が生じ、時には黄色い凝結物で覆われる。瘢痕による引きつりが著しい場合は、上眼瞼が《への字状》に変形し、睫毛が眼球側に向いて、睫毛乱生症を来す。角膜はパンヌスの瘢痕が月が満ちるように混濁を増して残り、褐色の円形病変が疾患特異的に生じる(Herbert 溝)。これらの症候は機能的な後遺症を全くもたらさない。逆に睫毛乱生症では、角膜混濁が視軸にまで拡がることがある。この場合最終的に角膜は混濁し、青白い不整面を呈して乾燥し、従来より見られる眼所見を作る。

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