本症の潜伏期は1-14週間(大概は2-4週間)で、症状は成人例の方が小児例より重篤なことが多い。
急性期のオロヤ熱は、突発的な発熱を発病し、溶血性貧血を伴うことが特徴。溶血による発熱は発作的なことがあり、黄疸と肝脾腫、リンパ節腫脹が認められる。
オロヤ熱の自然経過は、特にサルモネラ感染症を合併した際に予後不良で、第4病週までに致死率は50%を超える。
急性期を過ぎると、頭痛、筋肉痛、関節痛が数分から数日間、移動性に出現する亜急性期に入る。この病態は数週から数ヶ月間続く。
その後、血管腫様の粟粒性病変や、数は少ないがより大きめの結節性病変が、特に四肢関節の伸側に認められるようになる。これがペルー疣病で、バルトネラ症の慢性期である。これらの皮疹は良性の血管内皮腫で、時おり出血するが潰瘍化しない。4-6ヵ月の経過で、瘢痕を作らずに治癒するが、異なる病期の皮疹が重複して現れることがある。
このページはAMDA学術委員会により作成されました。