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症候
皮膚炭疽:これは普通に見られる型で、皮膚感染の2-3日後、悪性膿胞が出現する。これは冠状の黒色調の痂皮、炎症性の浮腫を取り囲むようにしてあり、所属リンパ管炎やリンパ節炎を合併する。無痛性で化膿しないことが特徴的である。
診断はB.anthracisを水泡内の漿液から分離出来れば確診となる。自然治癒も起こり得るが、治療しないと、敗血症または感染毒素性ショックで死亡することが最も多い。悪性浮腫と悪性膿胞は、後者には中心部に真性の痂皮がないことから区別される。前者は眼瞼部によく見られる。

  内臓炭疽:欧州では稀だが、アジアとアフリカでは頻繁に起こる。内臓炭疽は炭疽で汚染された肉を食べて流行を起こすことがある。菌によるリンパ節炎、小腸の浮腫、腹水で腸間膜の梗塞が見られる点が、外科的疾患と鑑別される。肺炭疽は羊毛の選別工によく見られる。閉塞性の気管支肺炎に激痛と錆色の喀痰を伴い、致死性の自然経過をとる。炭疽菌性敗血症は腸炭疽、肺炭疽、或いは極稀に皮膚炭疽に合併して恐ろしい。初発性と考えられることもある。炭疽菌性髄膜炎は稀である。
 
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