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治療の進め方 特異的治療:世界保健機関(WHO)は治療用の処方と評価法を定義している。その目的は、病原菌を出来るだけ速やかに殺滅し、感染力を減らすこと、耐性株の出現を防ぐこと、費用対効果を最大にすること、治癒が困難な型(ライ腫型ライ)を治癒することにある。dapsone 耐性株の治療について、WHOは結核と同様に抗生剤を併用してライを治療することを勧めている。
WHOの推奨する処方は、寡菌型(不定型、TT,BT)へは rifampicineとDDSの2剤併用を6ヵ月間、その後1剤だけを1年間継続投与する。
多菌型(BB、BL、LL)へはrifampicine, disulone と副作用が少なければclofazimine を3剤併用する。ethionamide またはprothionamide がclofazimine の代用、またはスルフォン剤耐性時のDDSの代わりに用いられる。治療は出来れば2年間、菌の陰性化を確認するまで(一生涯のこともある)続ける。浸淫地帯の国々では、最終結果から治療の評価をする。
寡菌型では2剤併用療法は1年間続ける必要がある、と考えられる。多菌型に2年間治療を行なうことは、菌指数が2+を越える場合、不完全である。現実に1年後には菌量は1+に減少するが、細菌学的に陰性化するのには、菌量によって2-6年かかる。フランスと米国では、TTとBT型には2剤併用で12-18ヵ月間、BB、BL、LL型には3剤併用で菌が陰性化するまで(2-6年間)継続する。投与終了後、十分な長さの治療なしの経過観察期間が不可欠である。

  ライ性神経炎の治療:コルチコイド、ヒアルロニダーゼ、プロカインを神経管内に注射する。沈痛作用は良好だが、知覚運動障害は改善しない。部位的に可能であれば、神経束や骨腱部の神経管減圧切開術は、時期を逃さずに施行する。尺骨神経(肘部)、正中神経(手根骨部)、外膝窩坐骨神経(腓骨頭部)、後脛骨神経(外顆後方溝部)に行なわれる。

  後遺症の治療:(知覚運動障害、残存する栄養性障害、体表の脱落などの)後遺症は治療困難である。患者の再教育や整形外科的な小処置(足底穿孔に特別な靴底を作るなど)は行なわれている。形成手術や切断術などの外科的処置は、可能であっても行なわれないことが多い。関節再建術や腱移植術は、麻痺でひどく拘縮した手足の機能回復に著しい効果を示す。尺骨神経支配部の鷲手には Sterling-Bunnel法、 Brand法、Zancolli法が、垂足には Carayon法が施行される。
 
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