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症状
Darlingヒストプラズマ症は、典型的には初感染、播種、慢性期の3期に分けられる。
初感染または第1期
初感染は殆ど全てが肺で、真皮や消化管は例外的である。
肺の初感染:感染から3週間後に、倦怠感、中程度の発熱、漠然とした痛みといった、感冒様の症状でふつう発症する。潜在的なこともあれば、呼吸困難、血痰、胸痛を呈すこともある。胸部X線では、肺−リンパ節の複合病変が見られる。両側性または一側性の肺門部アデノパシー、実質への浸潤、粟粒性または結節性の透亮像がいろいろな程度で播種性に認められる。以前に一度結核をした者では、ヒストプラズマ症を想起し、診断を確定する。菌の分離は稀だが、histoplasmin(酵母型と菌糸型からそれぞれ作成される、ヒストプラズマ症の皮内反応用抗原)に対する皮内反応や、血清学的検査でしばしば診断される。経過は殆どが良好である。数週間で臨床上も放射線学的にも自然治癒する。両肺と時には脾に、いろいろな程度の播種性の微小な石灰化を認めれば、後になって診断がつくことがある。
肺外の初感染:この型は稀で、(口唇、舌、歯肉、鼻咽喉、喉頭の)粘膜に潰瘍を作ったり、皮膚に潰瘍、結節を生じる。消化管に病変があれば、下痢、下血の原因となり、特に小児では腸管穿孔の危険がある。
播種型または第2期
血行性、リンパ行性、網内系を介して病原菌が播種する結果生じる。重症型は幸い多くない。熱発し、全身状態はひどく悪化する。リンパ節腫大、肝腫大、骨髄病変(貧血、白血球減少症)、中枢神経症状(髄膜炎、脳脊髄炎)、心病変(心筋の三層にわたる)と、肺または縦隔、骨、胃腸、皮膚粘膜、副腎(副腎不全)、腎、眼球に病変を作る。治療をしないと、本型は常に致命的である。播種は感染後、極めて長い期間を経て起こる。本型は(糖尿病、悪性血液疾患、ステロイド治療、後天性免疫不全症候群(AIDS)など)免疫不全の症例によく見られる。
局所の慢性型または第3期
慢性型肺ヒストプラズマ症は、内因性または外因性の再感染の結果生じる。臨床上、咳嗽、血痰、呼吸困難、発熱、全身状態の不安定な変動が認められる。X線では、いろいろな程度に広がった浸潤像、時には偽性腫瘍状(ヒストプラズモーム)と、様々な空洞(しばしば複数)、偽性結核像を呈す。経過は緩徐で、慢性の呼吸不全や肺性心となる。
肺外の局所の慢性型は、皮膚と粘膜に生じる。
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