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疫学
クリプトコックス症はトルローシス症(torulosis, torulose)とも呼ばれ、Cryptococcus neoformansに因る稀な疾患である。

C.neoformansは粘液質の莢膜で覆われた、大きさ4-6μm の円形または楕円形の酵母である。新鮮な検体は肉眼視できず、墨汁染色では陰性に見える。芽胞で増殖する。土壌、果実、牛乳、ハトの糞に沢山含まれる。

ヒトへの感染は肺、消化管からで、極稀に外皮から侵入する。播種は血行性、リンパ行性に起こる。クリプトコックス症は免疫不全の者にしばしば見られ、悪性血液疾患、後天性免疫不全症候群(AIDS)、肝硬変、長期の抗生剤やステロイド治療で決まって見られることがある。人間同士の伝染はない。本症は世界中に見られるが、特に熱帯のアフリカに多い。
 
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