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治療
抗真菌薬(anti-fungals)
  nystatine(Mycstatine)は浅在性カンジダ症に用いられる。糖衣錠(50万単位)、飲用剤(一目盛り当たり10万単位)、クリーム(1g当たり10万単位)、婦人科用坐剤(10万単位)がある。本剤は吸収されず、毒性がない。
imidazole 配合体にはmiconazole(Daktarin), econazole(Pevaryl), isoconazole(Fazol), ketoconazole(Ketoderm) がある。皮膚粘膜カンジダ症に局所的に使用され、効果がある。
amphotericine B(Fungizone) は非常に強力な抗真菌薬である。飲用剤(100mg/ml)、婦人科用坐剤(50mg)、クリーム(3%以下)とローションがあり、浅在性カンジダ症に用いられ、よく耐忍する。注射薬は深在性カンジダ症に経静脈的に使われる。(髄液を除いて)真菌によく浸透するが、毒性がある。即時反応は全身的(発熱、悪寒)なもので、体内移行による局所反応は脊髄と腎に認められる。薬用量はしばしば重要(1mg/kgかそれ以上)となり、総量が4gを越えると腎毒性があることが知られている。amphotericine Bをグルコース血清500ml に溶解し、ゆっくりと注入する(8-10時間)。静注は24-48時間あけ、薬用量は慎重に増やす(初回は0.1mg/kgとし、0.5mg/kgを越えてはならない)。抗ヒスタミン薬やステロイド(コハク酸ヒドロコルチゾン2mg/kgを点滴の始めと終わりに追加)は熱性ショックを少なくする。動脈圧、電解質(低カリウム血症がないか)、腎機能(BUN、クレアチニンの増加がないか)を頻繁に調べる必要がある。
flucytosine(Ancotil) はフッ素系ピリミジンで、深在性カンジダ症に経口で効果がある。組織移行性は特に髄膜で優れている。 500mg錠を100-200mg/kg/day分4で数週間投与する。静注用の注射薬もある。腎障害がある場合には減量しなければならない。薬用量を増やしても、消化管の不耐性は僅かである。肝障害(細胞融解)と脊髄障害は殆どない。ある種のCandidaはflucytosine の一回投与で耐性を獲得するものがある。抗真菌作用が示された場合以外に、この製品は使用出来ない。
amphotericine Bとflucytosineの合剤(旧名5-fluorocytosine)は実用的である。相乗効果または加法効果があり、amphotericine Bの薬用量を減量出来、flucytosine への耐性を回避することが出来る。
imdazole配合体(miconazole:Daktarin)は酵母型の真菌症に有効である。miconazoleの場合、経口で30mg/kg/day 投与する。消化管障害は滅多にない。注射剤は開発中である。ketoconazole(Nizoral)は200mg 錠と1滴中1mgの溶液があり、大人で200-400mg、小児で4-7mg/kg投与される。(髄液を除き)病原菌によく移行する。耐忍性は良好だが、肝細胞融解が報告されている。fluconazole(Triflucan) は最近出されたもので、錠剤(50, 100, 200mg)と注射用がある。全ての組織と髄液によく移行し、毒性はないと考えられる。
 
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