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疫学
Loa loaはヒトに特有の糸状虫 である(図1)。成虫は白色調で長さ2−7cm、皮内で15年を越えて生きる。雌虫は幼虫を産み、ミクロフィラリアは長さ 300μm 直径8μm で鞘をもつ。末梢血を循環し、日中に出現する。媒介動物は虻(アブ;双し目、直縫亜目)のChrysops(C.dimidiata, C.silacea)で、中央アフリカの高温多湿の森林部に多い(図2)。雌だけが吸血し、正午にかけて活動が最も活発となる。患者の血液を吸うときにミクロフィラリアが取り込まれ、10−12日後に感染型となる。新しい吸血の際、昆虫の吻(口)から放出され、新しい宿主の皮膚に活発に入り込む。3ヵ月して成虫となり、ミクロフィラリアを産むようになる。
図1
図2
ロア糸状虫 症は厳密にアフリカのものだが、その分布はアフリカの中でも限局される。ナイジェリア、カメルーン、中央アフリカ共和国、ザイール、コンゴ、赤道ギニア、ガボン、アンゴラといった中央アフリアの森林地帯の他に実際生息するところはない(図3)。これらの国では感染率は人口の3−35%で、この他の熱帯アフリカ諸国でも幾つかの報告がある。
図3
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