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治療


  急性リンパ管糸状虫 症の治療は対処療法が不可欠である。臥床安静、湿らせた包帯を巻き、細菌が感染した再発症例では抗生剤(penicilline系)が有効である。急性発作時のdiethylcarbamazineの処方は症状を増悪させる危険があるため禁忌である。
  他方、この薬はミクロフィラリア(仔虫)に効能があり、恐らくマクロフィラリア(親虫)にもある。治療的診断の投与量は 100mg錠内服が基準になっている。処方する際は時間を置きながら投与量を徐々に増やし、成人で1日0.4g、4錠を2回に分けて服用する。小児の薬用量は6mg/kg/dayである。本来は投与期間は10日だが、さらに10日延ばすこともある。潜在性糸状虫 症のほか個々の経過でその効果が証明されないときは、幾つかの治療法が適応となる。別の著者は連続3週間治療を継続するのが良いという。
  diethylcarbamazineの治療2型の反応が現われる。服用に固有の二次的効果として、衰弱、不眠、目眩と悪心があり、内服後1から2時間後に始まり数時間持続する。もう一つ殺糸状虫 剤作用として、全身症状(頭痛、いろいろな疼痛感、蕁麻疹、発熱)が数日間の投与後、3日間を越えない期間見られる。リンパ管の局部症状はさらに後で出現(初回投与から3日−3週間後)し、より長く続く。diethylcarbamazineは流産や催奇性は知られていない。 mebendazole(Vermox)とlevamisole(Solaskil)はdiethylcarbamazineより効力が低い。
  diethylcarbamazineには不安定な殺マクロフィラリア作用しかないが、このような処方は理論上はより適合したものだろう。残念なことに、アンチモンや砒素製剤は効果が殆どないか危険性がある。より活性があるが既に毒性のある同様のものはマクロフィラリアに対して粗雑に働き、深刻なリンパ管閉塞(象皮病になるリンパ管炎)をもたらすことがある。ivermectin(Mectizan)は 200μg/kgを年に2回投与する独特の殺ミクロフィラリア剤である。
  晩期病変の治療はたいてい外科的になる。陰嚢水腫と陰嚢の象皮病は比較的容易に手術出来るが、四肢のはもっと複雑である。皮膚−皮下組織と腱膜まで切除し、皮膚を移植して覆う。リンパ管瘤やそれの乳び尿の治療はさらに運次第となる。瘤やリンパ−腎盂瘻の結紮はリンパ管障害を引き起こすことはあっても取り除くことはなく、再発は頻繁にある。乳び尿には休養を取り、中鎖トリグリセリドを食餌で補うのが良い。

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