giardiasis
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疫学
G.lambliaはヒトの小腸に寄生し、たまに豚やその他の哺乳類にも寄生する。この鞭毛虫は2つの姿、即ち栄養型(trophozoite)と嚢子(cyst)になる。栄養型(図1・植物型ともいう)は洋梨の形をしており、縦10-20μm、横5-15μm、厚さ2-4μm である。前面は円形で腎臓のように窪んでおり、体を固定する役割を果たしているようである。体内には2つの核と軸索がある。4組の鞭毛は可動性が大きい。一二指腸で増殖分裂を繰り返し、空腸上部に至ってその粘膜面上で、貫通することなくその中に入る。胆道に迷入することもある。寄生数が増加すると下痢便になる。回腸や大腸を通過するときには、決して同部を侵さない。楕円形の嚢子(図2)は可動性がなく、大きさが縦8-12μm、横7-10μm で、内部に2ないし4つの核と鞭毛を有す。有形便内に観察される。抵抗性があり、外界で数週間生存可能である(水中では3ヵ月)。この型で寄生虫が大量に拡散される。
図1
図2
ヒトには成熟した嚢子が飲料水、生の食品あるいは汚染された手によって経口摂取される(図3)。飲み込まれた嚢子は十二指腸で栄養型となる。しばしばヒトからヒトへ直接伝染することがある。ハエが受動的に嚢子をよそへ運ぶこともある。
図3
ジアルジア症は世界各地に見られるが、特に人糞による寄生虫疾患が問題となっている地域に多い。中近東、マグレブ、アンチル諸島、中央アメリカ、黒アフリカで特に感染が高い。ジアルジア症は全ての年令に起こるが、特に小児と若年層に多い。自発的に小さな流行が、家庭や衛生状態が良くないところ(孤児院、精神病院、学校、収容所)で集団で発生する。熱帯、亜熱帯を頻繁に旅行する人にも多い。
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