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疫学
   Angiostrongylus cantonensis(広東住血線虫)はネズミと極稀に他の動物につく寄生虫である。成虫は肺動脈に生息し、雌虫は産卵して肺の毛細血管を閉塞させる。孵化して卵から出た幼虫は、肺胞を抜けて気道を通り、嚥下されて消化管を通過し、糞便と共に外界に排泄される。自然界では、幼虫は第一中間宿主(Achatina fulica , 図1)を主とする陸棲または半陸棲の貝)と時には第二中間宿主(プラナリア、甲殻類)に寄生しなければならない。ネズミはこれらの中間宿主を摂食して感染する。幼虫は血行性に脳に達する。ここで2回脱皮して、若い成虫は今度は肺動脈に移行する。ヒトの住血線虫症は、生ものや死んだ貝やプラナリアから放出された幼虫で汚染されたサラダを食べたり、或いは生の貝や蟹が盛られた皿で食事をして感染する。タイやマレーシアにあるエスカルゴのみじん切り、タヒチの淡水産小エビを叩いて作ったタイオロが挙げられる。ヒトに迷入した幼虫は脳に至り、脱皮して幼弱成虫になるが、完全に成熟することなく、そこで死ぬ(図2)。本症は極東、オーストラリアと太平洋の幾つかの島々(タヒチ、ニューカレドニア、ニューヘブリテス、ハワイ)に見られる。近ごろではキューバ、レユニオン、象牙海岸にも報告がある。後者の国々では、Parastrongylus sp.が起因している。

図1 図2


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