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疫学
ヒトはT.soliumの成虫を宿すが、時にはその幼虫も有すことがある。有鈎嚢虫症の感染形式には2つ挙げられる。食物または汚染された手から、幼虫被殻を経口摂取するものと、T.soliumの成虫に感染している者が、体節の幾つかを再度摂取し、幼虫を含んだそれらが胃または小腸で溶解して、自家感染するものがある。これら2つの経路で、六鈎幼虫は容易に血流に乗って、有鈎嚢虫(Cysticercus cellulosae)となる。これは15mmと7mm大の楕円形で、水胞状を呈し、頭節が1つだけあって陥入している。有鈎嚢虫は多数が筋(図1)、皮膚、眼と中枢神経に局在している。
図1
本症は豚肉を生で食したり、精肉管理が行き届いていない国々に見られる。その分布はT.soliumのそれと重ねることが出来る。欧州中央部、イベリア半島、米州(メキシコ、ペルー、チリ)、ハイチ、黒アフリカ諸国と地域、マダガスカル、レユニオン、インド、インドシナ半島がそれらであり、もっと一般には熱帯の非回教国が全てあてはまる。
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