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臨床症状
  肝吸虫症の臨床症状は、肝内胆管に成虫が存在することに関連する。胆汁の鬱滞現象は寄生密度によって決まり、この時期には重感染が頻繁である。
   主訴となる症候:いろいろあるが、初期には特徴的なものは殆どない。右季肋部や心か部に漠然とした腹痛を呈し、下痢、便秘、悪心、全身状態の変化をみる。時折アレルギー症状が出現し、蕁麻疹の発作やQuincke浮腫、喘息様呼吸困難を見る。肝部の仙痛や胆道炎・胆管炎、有痛性の遷延性黄疸、回帰性の熱発といった、胆管結石の症候を示すこともある。診察上、肝は肥大して触知される。
   経過:肝吸虫の予後は寄生の重篤度に依る。軽微な感染では十分耐忍し、痛みや胆道炎或いは黄疸の既往は殆どなく、本症は正常と同じとなる。一方、幾百から幾千もの吸虫を保有している者の経過は重症である。胆道炎や黄疸が生じ、時おり寄生虫の障害に因る真性の結石症となる。貧血と重篤な衰弱によって全身状態は悪化する。最大の合併症は肝硬変である。これは寄生虫性の肝硬変であるが、他の胆道の慢性閉塞性の肝硬変と同じ病因である。肝はやはり大きさを増し、硬化するが下縁は鋭い。肝機能検査では変化が見られる。期間はいろいろだが、普通長い時間を経て、肝は機能不全に陥り、腹水・下肢の浮腫・門脈圧亢進徴候が出現する。肝不全、消化管出血、合併感染を認めると、本症で死亡する。肝吸虫症は胆管癌を起こしやすいという者もある。
   その他の症候:いろいろあり、潜在型で集団の検便検査で見つかるものや、重症型で寄生虫性の肝硬変で判るものもある。肝吸虫に因る膵の吸虫症(図1・膵管内に3そうの成虫を認める)もある。これはWirsung 管やその分枝に吸虫の成虫が異所性に成長したために起こる。ある時には急性膵炎の劇的なものもあれば、慢性膵炎のものもある。

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