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地理的分布


  住血吸虫症の地理的分布:S.haematobiumに因る住血吸虫症はアフリカの1億人に見られる。主要な浸淫地帯はナイル川流域、熱帯アフリカ地域、特にアフリカの西部と南部である。同様な小流行地がマグレブ(チュニジア南部、アルジェリアとモロッコ)、マダガスカル(西海岸)、及びモウリシャス島にある。限局的な流行地域がイエメン、中東、インド(ボンベイの南)にある。浸淫地帯の散らばり方はbulinsの分布そのままである。殆ど全ての住民が幼少期に寄生虫に感染し、一部の部族では、血尿が少年から青年に至る生理現象と考えられている。
   S.mansoniに因る住血吸虫症は約6千万人に見られる。アフリカではエジプトとアフリカの東部と南部に広がっている。西アフリカでは、北部でS.haematoboiumに因る住血吸虫症がある他に余り見られない。ラテンアメリカではブラジル、ベネズエラそれにアンチル諸島で認められる。 S.mansoniの流行域はあちこちに散らばっており、感染者が住民の20−30%を越えることはない。
   S.japonocumは中国、台湾、日本と韓国にいる。 S.mekongiはメコン川に沿って、ラオス南部、カンボジアとタイに見られる。これら2種を合わせて、1億人ほどが感染している。
  S.intercaratumはアフリカに特有で、ガボン、コンゴとザイールではこれだけが見られる。カメルーンでもこれがあり、中央アフリカ共和国やアンゴラもそうである。 S.bovisS.mattheeiに因る家畜の住血吸虫症との強い関連を考慮する者もいる。
  住血吸虫症には好ましい幾つかの要因がある。職業上では漁師、稲作の農民、灌漑労働者が本症に罹る危険が大変大きい。枯川の近くの女性達は水汲みという重労働があり、男性より僅かに感染が多くなる。子供は日中長時間にわたって水遊びをし、特に日中の暑い時間帯はセルカリアの放出密度が高いため、大人より感染の危険が多い。これは貝の感染にとっても最も合理的である。
  発展途上地域では、しばしば屎尿処理がなされておらず、当然ながら住血吸虫症の浸淫につながる。ときには水利耕作地の拡大や大きな貯水池や水力発電用ダムが、貝の棲息域を増大させる。灌漑事業で時には本疾患が40倍にも増加したことがある。経済の恩恵が住血吸虫症の浸淫を拡大させていることは遺憾なことである。
 

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