◆セミナー当日◆
8時30分、真っ白な制服に身を包んで、ヤハンガラ小学校へ向けて出発です。ヤハンガラ小学校はハンバントタから車で30分のところにあり、Grade1からGrade5までの生徒が勉強しています。
9時、学校に到着しました。今日の授業はグラウンドを使って行われる青空教室。AMDAスタッフ、学校の先生や小学生たちのてきぱきとした準備で、学校のグラウンドが大きな教室に変身していきます。Devi Balikaの生徒たちは、各教室を訪問し、彼らに名札をつけてあげました。最初は緊張していた様子でしたが、そこは子ども同士。「わぁ、きれいな名前だね」「おねえさん、僕英語の歌が歌えるんだよ!」…あっという間に打ち解けて、各教室で即席交流会です。
このような和やかな雰囲気のもと、本番の健康教育セミナーの幕が開きました。ヤハンガラ小学校全学年の小学生たち§先生に加え§多数の親御さんが参列してくださいました。
生徒たちは、準備のために、ハンバントタ出身の生徒にハンバントタで安く買える食べ物を聞いたり、栄養についてのレポートを読んだり、どのような食生活がいいのか話し合ってきました。また、喜劇風の劇を上演し、絵を使うなど楽しく学んでもらう工夫をしました。
試みは大成功。劇の中で、「私はカデラ(ひよこ豆)。私を食べると元気になるんだよ!私を食べてね!」など、各栄養素の代表的な食べ物に扮した学生が自己紹介するシーンでは、参加者からどっと笑い声が起こりました。また、各栄養群の食べ物を書いたポスターを見ながら、小学生のグループと食べ物の名前とその役割について話し合うプログラムでは、「僕これ知ってるよ!これはパイナップルっていって、きれいになるんだよ!」と小学生が他の小学生に説明を行うような場面も見られました。また、PHIの方々も積極的に加わってくださり、各グループで、専門家の目から見た食べ物の特徴を分かりやすく説明してくださっていました。最後にはヤハンガラの子どもたちがポスターに描かれている食べ物の名前と役割を参加者の人たちに紹介するなど参加者が一体となったセミナーが実現しました。
セミナー終了後、小学校の保護者の方が「Kola Kanda」という飲み物を振舞ってくださいました。これは、豆や青野菜などをよく煮込んだ非常に栄養バランスの良い飲み物です。同地域の親御さんのセミナーへの理解と関心が示されたとても素敵な瞬間でした。
◆スタディー・ツアーに同行して◆
スタディー・ツアーの実施が決まってから、2ヶ月間という短い時間の中で、セミナーのプログラムや劇の内容、旅行の手配まで、ほとんど全てを生徒がアレンジして実現した旅行でした。準備段階から生徒たちが直面したハンバントタとコロンボの生活の違い(コロンボに住む生徒にとって栄養の問題とはファーストフードを食べないということだった!)から学んだことを、大切にして、今後の活動ひいては人生に生かしてほしいです。
最後になりましたが、このツアーを行うにあたって、ご協力くださったハンバントタのPHIの皆様、ヤハンガラ小学校の先生方をはじめとする関係者の皆様に感謝いたします。本当にありがとうございました。
◆高校生ほか参加者の感想文(一部抜粋)◆
健康教育は、ハンバントタのような地方に住む子どもたちにとって、とても大切なことだと思いました。なぜなら、そのようなことを学ぶ機会が限られているからです。私たちは、ポスターなどを使って、栄養についての授業をしました。シンプルな言葉と絵を使うことで、子どもたちにとって分かりやすくなるように工夫しました。
(Kasuni Grade13)
時として、Grade15の子どもたちに栄養について教えることは難しい。しかし、Devi Balikaの生徒たちが劇の上演などを通じて子どもたちを教育する試みは大成功であった。子どもたち、先生、両親たちは、楽しみながら、栄養についての知識を深めることができた。
(Sadun Gunathilake PHI Bandagiriya)
私はハンバントタを訪問できてとても嬉しかったです。私はヤハンガラの子どもたちの生活について、たくさんの新しいことを知りました。私は彼らを私の兄弟のように思っています。彼らと話し、一緒にいて、色々なことをシェアして、私は、幸せや喜びでいっぱいの大きな家族の一員になったような気がしました。ほんの短い間だったけれど、私たちはとてもよい友達になりました。
(Priyanvada Grade13)
地方の生徒と都会の生徒が交流し、アイデアを交換し友情を深めることは素晴らしいことである。
(Mr. W. Wijesekera PHI Baragama)
私が次にしたいことは、彼らをファシリティー面でサポートすることです。私たちがこの旅を通して得たような楽しさや喜びを彼らも感じてくれたら良いなと思います。この目標のために出来ることをやっていきたいです。
(Priyanvada Grade13)
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